エルドアン・クリントン会談の舞台裏
2010年02月15日付 Radikal 紙

アメリカ合衆国のカタール大使は、会談を早めに終わらせるため、「あなた方は重要ではありません。(カタールの)首長がより重要です」と大声を出すと、首相の第一顧問であるタンライ大使は、「わが国を侮辱することは許しません。誰が大きい存在で、重要であるかは誰にも判定することは出来ません」と述べた。お互いの胸ぐらをつかんだ二人の大使をその場にいた人々がとりなした。

タイイプ・エルドアン首相がアメリカのヒラリー・クリントン国務長官と行った会談で、大きな外交スキャンダルが起こった。20分を予定していた会談が延びるや、クリントン氏がカタール首長との会談に遅刻するとしたアメリカのカタール大使のジョセフ・レバロン氏は、会談が行われている部屋のドアをこぶしで叩いた。騒ぎが起こり、首相の外交顧問であるフアト・タンライ大使とレバロン氏が互いの胸ぐらをつかんだ。エルドアン首相は、宿泊していたフォーシーズンズホテルでアメリカのヒラリー・クリントン国務長官と会談していた。会談にはアフメト・ダヴトオール外相も参加した。非常に重要な議題を扱っていた会談は20分と予定されていたが、議題の重要性から1時間以上続いた。

■大使はドアに押しかけた
会談が延長すると、外で待っていたアメリカのカタール大使ジョセフ・レバロン氏は、トルコの代表団に向かい「首長と約束があります。中に知らせ、会談を終わらせてください」という注意をした。トルコの外交官や事務官たちは、この重要な会談を中断させないようにしたところ、レバロン氏は警備員たちを抜け、会談が行われている部屋に行きドアを叩き始めた。トルコ側の外交官たちが彼を止めようとすると、レバロン氏は「この会談をもう終わらせてください。あなた方は重要ではありません。(カタールの)首長はあなた方より重要です」と大声を出し始めた。エルドアン首相の外交顧問であるフアト・タンライ大使とレバロン氏は互いの胸ぐらをつかんだ。タンライ大使は、アメリカの大使に向かい「あなたが私の国を侮辱するのは許しません。誰が大きな存在で、重要であるかはここで誰も判定する事はできません。あなたには発言させません」と言い返した。外で起こった外交的スキャンダルとアメリカの大使が行ったことは、中にも聞こえたが、エルドアン首相とクリントン氏の会談は中断されなかった。

■イランに特別なメッセージ
エルドアン首相とクリントン氏の間の会談で、アフメト・ダヴトオール外相が今日(15日)行う予定のイラン訪問の詳細が話された。ダヴトオール外相は、イランとの間で起こっている核問題の解決について、アメリカ側のメッセージをイランのアフメディネジャド大統領に伝える予定である。この件を外交努力により解決するために踏み出すべき第一歩について、楽観的な期待を持ってテヘランに向かうダヴトオール氏のメッセージの内容は公表されなかった。エルドアン氏とクリントン氏の会談で、イランとともにアルメニア、キプロス、イラク、ガザ、テロ闘争、経済に関して話し合われた。エルドアン首相は、心臓の不調の後心臓の血管にステントを装着したアメリカの元大統領でヒラリー・クリントン氏の夫であるビル・クリントン氏の健康状態を尋ね、お大事にとの言葉を送った。クリントン氏は夫の健康状態は良好で、心配する状態ではないと述べた。

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( 翻訳者:白石百合子 )
( 記事ID:18486 )