ボルージェルディー氏:エルバラーダイー氏の方が西側諸国からの圧力に対してより抵抗を示していた
2010年02月22日付 Iran 紙

【政治部】国会の国家安全保障外交政策委員会の委員長は、国際原子力機関(IAEA)の最近の報告書に関し、「この報告書は法に基づいておらず、事実にも反している。なぜなら我々は、20パーセントの〔ウラン〕濃縮作業を、書簡を通じて〔事前に〕IAEAに通告し、IAEAの査察官を〔査察に〕招いているからだ」と述べた。

 アラーオッディーン・ボルージェルディー氏は加えて、「われわれの通告を受け、アルジェリアとモロッコ両国からIAEAの査察官がイランを訪れ、イラン原子力庁長官立ち会いのもと、我々の濃縮活動について査察を行った。故に、IAEAの最近の報告書は事実に反している」と述べた。

 ボルージェルディー氏は、IAEA新事務局長〔=天野之弥氏〕がこのような報告書を提出したことについて遺憾の意を表明するとともに、次のように述べた。「IAEA事務局長は加盟各国の信頼を引きとめておかねばならないという重要な地位に位置していることを考えると、どうして天野氏がこのような報告書を提出したのか〔理解できない〕。我々の行動は全て、IAEAの監督下にあり、我々はIAEAの原則を受け容れ、自らの責務を全うしているにもかかわらず、である」

 国会の国家安全保障外交政策委員会委員長はさらに、「国会議員たちがこの報告書に不満を抱いているのも、このことが理由だ。来週、IAEAの事務局長が理事会に報告書を提出する予定であるが、同氏がこの機会を利用して、修正された報告書を理事会に提出することを、われわれは希望している」と続けた。

 ボルージェルディー氏は、IAEA新事務局長の天野氏の性格について、「私の考えでは、天野氏の報告書は政治的な方向に流れているように見受けられる。私の考えでは、〔西側諸国からの圧力に対する〕抵抗という点で、エルバラーダイーIAEA前事務局長のほうが成績は優秀だったように思える」と指摘した。

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( 翻訳者:高山奈美 )
( 記事ID:18573 )