エラズー地震、被害の原因は地震ではなく、土壁
2010年03月08日付 Milliyet 紙

イスタンブル工科大学鉱物学科教授ナジ・ギョルル博士は、エラズーのカラコチャン郡で起きた震度6.0の地震に関してコメントした。
ナジ・ギョルル教授は、警告に注意を払わなかったことが命を失う原因となったと述べた。


自身もエラズー出身であるというギョルル氏は以下のように語った:「エラズーとその周辺が地震地帯であることが、最近我々が行った会議で議論されました。しかし地震に関して市民は情報をほとんど持っていないことを知りました。国民も行政も警告を真剣にとらえません」

エラズーで起こった震度6.0度の地震で死者の数は増え続けている。最新の情報によれば51人が命を失い、50人以上の負傷者が出た。
その間、以前57人と公表された死者数に関し、保健相レジェプ・アクダー氏は地震での死者数は57人ではなく51人であり、数の誤認は重複して数えていたためであると説明した。

■地震ではなく土壁が死を招いた
エルドアン首相は被災地に関する説明で、被災地で土壁が使われていたことが被害を大きくしたと述べ、「救急ヘリコプターが被災地に送られました。被災地に赤新月社の230のテントが届きました。保健部隊、捜索、救助隊が被災地に到着しました。周知の通り、被災地域では土壁が用いられています。残念ながらこの土壁が使用されていたことが、被害を大きくしました。この地域は一世紀地震の被害に遭っていません。
被災地の復興のため、集合住宅局に指示を与えました。また被災地で調査を行うため動き始めました。
最初の地震の後、最大で震度4.4になる余震がありました。9時47分に震度5、6の二回目の地震が起こりました。地域の市民にお願いをしたいと思います。余震が続いているため、どうか被害を受けた建物には入らないでください」と語った。

■40回余震が起きた
AA特派員の情報によると、震源地エラズーのカラコチャン郡バシュユルト地区で震度6.0の地震が起こった後、最大震度4.4の余震が合計40回起きた。
地震は、県央、コバンジュラル郡及びカラコチャン郡では小さな被害があった他、死者は出なかった一方で、被害と死者の大部分はコヴァンジュラル郡のカナトル、ギョチメレル、デミルジ、オクチュラル村で発生した。そこでの負傷者は市中心部の病院に運ばれた。

首相府災害緊急指令本部によって安全面から、被災地の損壊した建築物に立ち入り禁止にする必要があることが明らかにされた。またアンカラ、カイセリ、ヴァンから3機の救急ヘリコプターが被災地に送られたことが明らかにされた。
被災地で計23台、127人の救急隊員、周辺の県や郡からは多くの救急車が送られ、82人の医療救急部隊が活動を続けていることが明らかになった。

■赤新月社が被災地に到着
トルコ赤新月社のアンカラにある災害オペレーションセンターでは緊急デスクが設けられた。トルコ赤新月社によってテント230張、毛布1000枚、20のプレハブ、移動式台所2台、18人の隊員が被災地に派遣された。被災地で起こりうる血液不足への対策として被災地に近い血液センターも緊急体制に入った。
トルコ赤新月社がディヤルバクルとマラトゥヤ血液センターから被災地へ血液を運ぶための準備も整われた。被災地に到着した災害部隊は援助物資が不足している人々に分配する予定だ。
加えて、被災地に送られた移動式台所から、市民と救助活動に参加する人々に温かい食事が配られる。

■市中心部でも感じられた
カラコチャン郡で起こった地震は、エラズー市中心部でも感じられた。地震のため建物のいくつかは窓にひびが入ったことがわかった。
この間、エラズー知事のムアンメル・エロル氏も地震の影響を受けた村で調査を行った。
エラズー市長であるスレイマン・セルマンオール氏は地震の影響を受けた村へ救助部隊に加え、きれいな飲料水を送ったと述べた。

■命を失った22名の名前が明らかになった
エラズーでの地震で命を失った41人のうち子供5人を含む22人の身元が判明した。
地震で命を失った5人の子供を含む22人の身元は以下の通りである:

ムハメト・エミン・ポラト(子ども)
ネティジェ・ポラト
メディネ・アクダー(子ども)
ムハメト・オズドアン(子ども)
ベリヴァン・オズドアン
オズジャン・ジリト
ナジレ・ジリト
ムラト・ジリト
フィクリ・オズドアン
ネルミン・ユルドゥズ
ゴニュル・ユルドゥズ
トゥバ・ユルドゥズ
ジラン・ユルドゥズ
エムレ・チチェキ
アイテン・チチェキ
ダヴト・ユクセル
キバル・ユクセル
イッゼト・チメン
ヌレッティン・チメン
イェテル・アクダー
エムルッラー・アクダー(子ども)
ユスフ・アクダー(子ども)

■余震は続く可能性
ボアズィチ大学カンディルリ地震観測・研究所所長のムスタファ・エルディキ博士は、「今回の地震は、当該地域にとってそれ程大きな地震ではありません。今後も被災地で余震が起こる可能性があります」と述べた。
エルディキ氏は以下のように述べた:「今回の地震は、当該地域にとってそれ程大きな地震ではありません。今後被災地で余震が起こる可能性があります。その震度は5から始まり4、3、2まで落ちます。他の場所が余波を受けるか受けないか、余震が起きるか起きないかは分布調査の後明らかになります」

■大臣たちが被災地に赴いた
国務大臣兼副首相のジェミル・チチェキ氏、ジェヴデト・ユルマズ国務大臣、ムスタファ・デミル公共事業・住宅大臣、レジェプ・アクダー保健大臣、また地域の国会議員数名が被災地に赴いた。

■パル郡で震度4.1の揺れ
エラズーで震源となったカラコチャン群バシュユルト町で震度6.0の地震が起こった後、余震は続いている。ボアズィチ大学のカンディルリ地震観測・研究所の観測によると、パル郡ギョクデレ村で朝5時14分に震度2.8、5時17分に2.6、5時20分に4.1の地震が2回起こった。震度6の地震が起きたカラコチャン町では、5時12分に震度2.8、5時15分に2.9の揺れが二度起きた。

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( 翻訳者:白石百合子 )
( 記事ID:18644 )