ジャヴァード=アブタヒー議員、占い師の取り締まり強化を要求
2010年03月08日付 Mardomsalari 紙

国会文化委員会のセイエド・モハンマド・ジャヴァード=アブタヒー議員は「占いは、世界中に広がる悪しき現象の一つであり、イランにも占いの歴史が存在する。もっとも、これほどまでに拡大をみせたことはなかった」と述べた。

 同議員はアーリアー通信の社会部記者とのインタビューの中で、占いが諸々の社会に見られるのはなぜか、その原因について次のように語った。
何らかの問題に直面し、希望が見いだせなくなったとき、占いに頼れば問題が解決できる、などと考える傾向が人間にはある。さらに加えれば、皮相な信仰、〔しっかりとした〕世界観の欠如、そして神への信心の不足といった要因も〔人間が占いを信じてしまう原因として〕挙げられる。

 同議員は続けて、次のように指摘した。
問題を物質的・肉欲的〔必要の解消という〕観点から解決しようとする社会にあっては、詐欺師どもはこれ〔=占い〕こそが問題解決の道だなどといって、社会と家庭に取り返しのつかない結果をもたらしてしまう。我が国には〔他力本願的な神への〕祈祷の文化が浸透していることから、一部にはこうした状況を悪用する輩も出てくる。また、インドではモルタザー某という人物が奇跡を起こしたとか、とある宗教指導者が何か〔すごいことを〕したとか、そういったことをウワサすることで、われわれ自身がこれ〔=占い〕の跋扈を助けてしまうときもある。この問題で重要なのは、こうした悪しき現象に対応するための十分な法律がないことである。

 アブタヒー議員はさらに、次のように続けた。
人々の無知蒙昧、正しい認識の不足が、この種の輩が人々のスキにつけ込む原因となっているのだ。こうした連中は、コーランすら悪用するのが常だ。確かにウラマー〔イスラーム法学者〕も人々のために祈祷をすることがあるが、しかし物質的な見返りを期待しているわけではない。しかし占い師どもは、物質的利益を追求しているのであり、そのために人々のスキにつけ込んでいるのだ。

 同議員はまた、次のように述べた。
こうした問題について、〔占い師の実態について人々を啓発するような内容の〕番組を〔イラン国営放送は〕放映すべきだ。もちろん、〔占いを〕普及させたり、奨励したりするような内容が含まれていないことが重要だ。政府も、占い師どもに対して真剣に対応することが必要だ。各メディアや学校などを通じて、人々に必要な情報を伝えるべきだ。

 同議員は、この問題による社会的害悪として、人々や階層間に分裂や亀裂が生まれていると指摘し、次のように語った。
こうした状況下では、人々のあらゆることへの信頼が低下してしまう。〔占いによって〕自らの願いが叶えられなかったことが分かると、人々は神への信仰心すらなくしてしまうのである。この問題は社会にとって実に危険だ。〔男女間に〕不法な関係が生まれたり、〔夫婦間で〕裏切りが生じたりする原因ともなりうる。結論として、〔占いの危険性について〕人々に注意を促したり、テレビで放映される番組の内容を専門家がチェックして、人々に〔正しい知識を〕伝えたりすることが必要なのだ。


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( 翻訳者:水谷陣也 )
( 記事ID:18646 )