アンカラ絵画彫刻美術館に泥棒、18作品盗まれる
2010年03月09日付 Radikal 紙

アンカラ絵画彫刻美術館から18作品が盗まれたと発表された。アリ・ルザー画伯の木炭画作品13点は、かわりに模造品が置かれていた!

国立絵画彫刻美術館が盗難被害にあっていたことが明らかになった。絵画彫刻美術館のオメル・オスマン・ギュンドードゥ館長は、アルトゥンダー郡警察へ盗難被害を通報した。

美術館で行われた現場検証の結果、アリ・ルザー画伯の木炭画はかわりに模造品が置かれていることが分かった。しかも同館長は、美術館から他に5作品が額縁から取り外されており、これらの作品が誰のものかまだ分からないと話した。

美術館からの連絡を受け、アンカラ警察は事件捜査部と治安部でチームを構成し、絵画彫刻美術館での捜査にあたる。関係者は、盗難事件について力を入れて捜査を続けると発表した。

■アリ・ルザー画伯

高等専門学校で学んでいる際に芸術の授業で才能を開花させたアリ・ルザー画伯は、オスマン・ヌリ・パシャやスレイマン・セイイド・ベイ、ケズから学んだ。1884年に少尉になり軍事大学校を卒業した若き画家は、この学校に教師として勤めた。

1人で(芸術に関する)教育活動に勤しみ多くの生徒を教えた同画伯は、授業で使用できるよう画集を出版し、第二憲政時代の後に設立されたオスマン画家協会のトップに就任した。

彼自身国外に出なかった画家であった。軍事大学校で働いている際、一度だけイタリアへ絵画を学ぶため派遣が決められたが、ナポリでコレラが流行したため計画は頓挫した。鉛筆画におけるルールを確立したことでも知られるアリ・ルザー画伯は、トルコ美術史においてかけがえのない人物である。

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( 翻訳者:牧史織 )
( 記事ID:18653 )