トルコから一歩歩み寄り―歴史的アルメニア教会での儀式解禁
2010年03月25日付 Hurriyet 紙

文化省が本日発表した決定によって、アクダマル島の教会を儀式のために年に一度開放することを、海外の通信社が伝えた。昨夜ダヴトオール外相が、召還されていた在スウェーデン・トルコ大使の復帰を明らかにしたことで、トルコがこの二日間で次々とアルメニア人に和解を申し出ているのだと解釈されている。

AFP通信:トルコは具体的な形でアルメニア人に宗教儀式の許可を出した。
トルコのマイノリティーであるアルメニア人との和解の具体的な形として、歴史的な教会で年に一度宗教儀式を行うことに許可が下りた。キリスト教世界の最も重要な人物の一人にちなんで名付けられた教会の屋根の上には十字架がない。なぜなら当局が今日までアルメニア人のこの問題に関する訴えを退けてきたからであった。

トルコとアルメニアの間で1世紀にわたり和解に向けての話し合いが続いてきたが、ようやく二国は、十月に外交関係を再構築し、国境を開くために歴史的な議定書にサインした。しかしそのプロセスは早くも障害に直面した。双方とも、合意するに十分な誠意を示していないとお互いを非難している。

ロイター通信:トルコはアルメニアとの問題に一歩を踏み出している
トルコのゼルギュン・コルテュルクスウェーデン大使が、協議のためにトルコに召還されてから2週間が経過した。大使は数日のうちに任務にもどると発表された。アフメト・ダヴトオール外相が発表したこの決定は、トルコとアルメニアの関係正常化のプロセスに影を落としていたデリケートな問題に決着をつけるためである。

トルコのEU加盟プロセスにおいて最も重要な促進者の一人であるスウェーデン大使は、アメリカ大使の一週間後に呼び戻されていた。タイイプ・アルドアン首相は、スウェーデンによる「アルメニア人虐殺」の承認決議をうけて今月開催されるトルコ・スウェーデン首脳会議をキャンセルした。
ダヴトオール外相は、スウェーデンとアメリカの状況は同じでなく、スウェーデン政府はこの決定に対し反対を明確に表明していたと語った。

一方、トルコのアクダマル島にある教会での年に一度の儀式が許可された。ヴァン県が昨年文化省に要請し、この決定はこの地域における宗教に関連した観光を後押ししてくれるだろうと述べた。

決定は、アルメニアとトルコの関係正常化プロセスの遅れに関し、相互の非難が増した頃に下された。先週、トルコが数千人ものアルメニア人不法労働者を国外退去処分にすることもありうると発表したことで、両国の関係はさらなる衝撃を受けていた。

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( 翻訳者:大門志織 )
( 記事ID:18768 )