カイロ中心部で反ムバーラクの4月6日運動が抗議行動、厳重な治安措置で逮捕者多数
2010年04月07日付 al-Quds al-Arabi 紙

■カイロ中心部がデモ隊と警察の対決の舞台に
■アイマン・ヌールとその息子が殴打される
■エジプトで「変革のための国民協会」支持者たちへの逮捕・攻撃

2010年04月07日付クドゥス・アラビー紙(イギリス)HP1面

【カイロ:本紙フサーム・アブーターリブ記者】

昨日カイロにおいて、[反ムバーラク政権の政治グループ]4月6日運動および[次期大統領選への出馬が期待されているエルバラダイ前IAEA事務局長がたちあげた政治組織]変革のための国民協会のメンバーである数十人の若者に対し、追跡と暴行、逮捕の大規模な作戦が展開された。これは若者たちが憲法改正を求めて国会前でデモを行った直後の出来事であった。バラーダイー氏[=エルバラダイ氏]の支持者たちとの初の衝突となったこの一件で内務省は、女性警官隊を出動させた。

カイロの中心部は変革を夢見る者たちとエジプト警察との間で一進一退の攻防が繰り広げられる軍事作戦の舞台となった。

大量の警官隊が通りに配備されたために生じた交通渋滞が原因となって、多くの市民が職場に到達出来ず、カイロ中心部の地下鉄駅から出ることすら半ば不可能になった。

さらに警察は弁護士、ジャーナリスト、技師、医師の職能組合をそれぞれ包囲し、バラーダイー氏の支持者たちがそこに辿りつけないように妨害した。

イスマーイール・アル=シャーイル首都治安長官みずからが大物司令官たちから成るチームを率い、反政府活動家たちへの対応について警官隊に指示するため現場に立った。現場での活動に投入された司令官たちの人数は50人を超え、アブドゥルガッワード・アフマド・アブドゥルガッワード首都警察長官、ファールーク・ラーシーンカイロ警察総長も治安状況を見守るために加わった。

政権トップから出された命令が、昨日のデモをどのような対価を払ってでも阻止することを厳しく命じた指示であったことは、瞬時に明らかとなった。多くの商店主は、客がほとんど来なくなってしまったために、店を閉めることに決めた。

治安機関はタハリール広場の出入口とカスル・アイニー通りおよびコルニーシュ・ニール通りを封鎖し、「治安措置」を口実に、多くの市民を足止めして職場に行くのを妨げた。
(中略)

また昨日午後3時まで、秘密警察および中央治安部隊の要員が、ガド(明日)党のアイマン・ヌール党首とその支持者たちを、カイロ中心部のタルアト・ハルブ広場にある党本部の中に封じ込めた。アイマン・ヌール党首はデモに参加するためにタハリール広場に向かうことが出来ず、6時間の間党本部の中に閉じ込められた。無理やり外に出ようとしたところでアイマン・ヌール党首と支持者たちは警官隊ともみ合いになったが、なんとか数メートル外に出ることに成功し、そこで記者会見を開いて次期大統領選への出馬を表明した。

アイマン・ヌール党首の支持者たちはタハリール広場におもむいて4月6日運動の座り込みに参加したが、治安部隊はヌール党首の長男と支持者2人に襲いかかり、タルアト・ハルブ広場を封鎖した。(後略)

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( 翻訳者:大橋泰斗 )
( 記事ID:18839 )