エルドアン大統領「核の平和利用は各国の権利」―核保全サミットでの演説
2010年04月14日付 Milliyet 紙

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は「全ての国に、平和的目的で核エネルギーを利用する権利を付与し、それが認められなくてはならない」と語った。

エルドアン首相は、核保全サミットでのスピーチで、核兵器なき世界は、そこに住む誰もがより安心感を得られる世界を意味し、またトルコもその方向での取り組みを奨励してきたと語った。そして「核開発計画に関する問題は、対話、政治的関与、外交といった方法でのみ解決できるという我々の持論は今も有効である」とも語った。
エルドアン大統領はさらに言葉を続けた:

■共同保全の条件

「核エネルギー、核兵器、テロ、貧困、気候の変化といった地球問題に対して、私たちは共同で決意を示さなければならない。核によるテロのリスクを取り除くための最重要であり最初の一歩となるものは、間違いなく、核兵器撤廃への取り組みの拡大と国防政策における核兵器の役割を減らすことだ」

「核兵器の拡散を防ぐことによってのみ、核兵器使用のリスクを減らすことが出来ると認めなければならない。そしてその為に踏み出すべき、優先的かつ死活的な一歩が如何なるものであるかは明々白々である」

■IAEAの役割を強化しなければならない

核兵器拡散防止条約の権限と活動を強化しながら継続させなければいけない。包括的核実験禁止条約を延期せずに実施すべきだ。核分裂性物質生産禁止条約に関する協議を開始し、核兵器拡散防止義務も完全に履行せねばならない。こうしたあらゆる点に配慮しつつ、国際原子力機関の役割を強化していかなくてはいけない。

しかし他方で、全ての国に、平和的目的で核エネルギーを利用する権利を付与し、それが認められなくてはならない。「安全性」と「治安」という概念を、平和的な核技術の使用における(制約的)条件とするのではなく、この技術の責任ある使用を効果的に保障する手段であると考えるべきだ」

■国民の福利への投資

「わたし個人の考えは、真の撤廃も安心感も核兵器にではなく、国民の福利への投資により可能であるというものである」と語ったエルドアン大統領は、言葉を以下のようにしめくくった。
「忘れてはいけないが、最も強い人達が感じる核による安心感は、最も弱い人々によって生じる弱さの前では脆いのだ。別の言い方をすれば、私たち全員が安心していられない世界では、誰も安心できないのだ」

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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:18885 )