ベルリン中心地在住のトルコ人・アラブ人へ、追い出し圧力
2010年05月04日付 Zaman 紙


ドイツの首都ベルリンのミッテ区に住む多くのトルコ人、アラブ人家族は賃貸会社によって家からの追い出しに圧力がかけられていることに不満を漏らした。

家族らは、R&V賃貸会社がトルコ人やアラブ人家族に実施した家賃の引き上げに反発している。短期間で家賃の値上げに直面した家族らは互いに新しい住まいを探し始めた一方、何年も住んだ地区から追い出されることを悲しんでいる。

ミュフィト・ポフレンクチさんは同じ建物に住むドイツ人とポーランド人家族にこのような対応がなされたと話し、「2か月前、私は180ユーロ家賃を引き上げられました。2ヶ月後には280ユーロ家賃が引き上げられました。強制的に私も家を出ました。もう我慢の限界です。」と言った。ポフレンクチさんは、これはトルコ人とアラブ人家族に対する追い出し策であるとし、「これは容認できるような状況ではありません。」と言った。

アパートで7年間過ごしたケマル・アタクさんは自身にも同じように家賃引き上げ通知が届き、家賃が値上げされたと話した。ケマル・アタクさんは、「追い出し策によってここを私たちに手放させるのです。そしてお金持ちのドイツ人に貸し出すのです。私たちに新しい家も与えてくれません。貸家を探すのは簡単ではありません。」と言った。
アタクさんは、追い出し圧力により12家族が家を手放し、7家族が新しい家を探していると話し、「この追い出し圧力には飽き飽きしています。私たちは強制的に出て行かされます。しかし、どこに行けばいいのかわかりません。」とも語った。

アフメト・カヤさんは公営住宅の民営化により被害を受けたと話し、「関係者には状況を説明しました。不満を言いましたが解決策はありません。6月末までに家を探せなかったら、ホームレスになるほかありません。」と述べた。

■「ここではスカーフをしている者は好ましくない」

トルコ人、アラブ人家族と同じ建物に住むドイツ人セバスチャン・ユングさんは、問題は外国人への敵意から生じているとした。ユングさんは、「何年間もこのご近所の方たちと一つも問題をおこさず過ごしてきました。今回の立ち退き問題については、建設マフィアをはじめとして、(その問題から)利益を得ようとする人々も関わっている。スカーフはここでは歓迎されません。これが現実です。私はこれに反対です。大家である会社は私にも家賃の値上げをし、私は好ましくない奴だと言われました。」と話した。

ベルリン賃貸協会長のライナー・ヴィルド氏は、家賃の引き上げに対し家族らには自分たちの権利を求める権限がないことを明らかにした。

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( 翻訳者:畔上曜子 )
( 記事ID:19030 )