大規模軍事演習「ヴェラーヤト89」が終了
2010年05月13日付 Jam-e Jam 紙

「ヴェラーヤト(監督)89」と題された大規模海上軍事演習が水曜日、イラン領海で行われた海軍による雄々しき閲兵式をもって、終了した。

 IRNA(イラン国営通信)の報告によると、今回の軍事演習の最終日には、「ジャマーラーン」や「サバラーン」〔※1970年代にイランが購入した英製フリゲート艦で旧称ロスタム〕、「アルボルズ」〔※同じく英製フリゲート艦で旧称ザール〕、「ナグディー」、「バーニードゥー」といった駆逐艦、「ハールク」や「バンダル・アッバース」、「トンブ」、「ラーヴァーン」といった輸送艦、さらには各種ホバークラフトやターレク級の重・軽量級潜水艦が閲兵式を行った。

 この閲兵式ではまた、国軍海上部隊のヘリコプター編隊や陸上部隊航空隊のヘリ「コブラー」〔※1971年にイランがアメリカから購入した戦闘ヘリ「スーパーコブラ」のことと思われる〕、ペイカーン級のミサイル発射小艦艇やアーザラフシュ級の小型高速艇なども、来賓に向けて敬礼を行った。

 さらに国軍航空部隊の飛行小隊も、閲兵式でオマーン海を航行していた駆逐艦の上空を飛行し、自らの力を誇示した。

 国軍総司令官のアターオッラー・サーレヒー少将や国会国家安全保障外交委員会のアラーオッディーン・ボルージェルディー委員長、近隣諸国の軍事オブザーバー、及びその他のイラン軍事当局者らが、輸送艦「ハールク」の艦上から、海上で行われた今回の大規模閲兵式を間近から目撃した。

 この海上閲兵式の挙行をもって、8日間にわたってオマーン海とインド洋北部にて行われた軍事演習「ヴェラーヤト89」は終了した。

 他方、軍事演習「ヴェラーヤト89」のスポークスマンは、今回の演習で150を超える大規模訓練・作戦が実施されたことを明らかにした。

 ガーセム・ロスタムアーバーディー海軍司令官は、「今回の軍事演習に参加したすべての海上・航空部隊、陸上部隊航空隊とその装備が今日の閲兵式に加わり、国軍の能力と装備の高さを壮大な形で披露した」と指摘し、さらに次のように続けた。「今回の軍事演習での〔従来までとは異なる〕転換点は、すべてが国内製で、イラン・イスラーム共和国軍の名誉に位置づけられるような成果物が用いられたことにある。その中でも、駆逐艦ジャマーラーンや各種ミサイル、ならびに潜水艦について指摘することができよう」。

 国軍海上部隊作戦担当副司令官はさらに、「近隣諸国に対して今回の軍事演習が伝えたのは、平和と友好のメッセージであり、オマーン海とホルモズ海峡における安全は〔イランによって〕確立されている、という事実である」と語り、さらに「今回の演習期間中、あらかじめ決められていた計画に加えて、事件に巻き込まれた非イラン系商船の救助といった作戦計画も行われた。この作戦計画は、軍事演習の〔当初の〕計画にはなかったものだ」と述べた。

〔後略〕

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( 翻訳者:古賀夏樹 )
( 記事ID:19121 )