科学技術省、「ヘジャーブと貞節」計画で男女別の講義開設を否定:男女別学の私立大学拡充が課題
2010年05月09日付 Jam-e Jam 紙

科学技術省文化担当次官は、各大学における「ヘジャーブと貞節」計画実施をめぐる科学技術省の議論は、基本的に男女別学を志向するものではないと述べつつ、「各大学でもヘジャーブと貞節〔の遵守〕は重視されねばならない、というのがわれわれの総論である。このことは、文化革命最高評議会の決定事項でも指摘されていることである」と付け加えた。

 ゴラームレザー・ハージェサルヴァリー次官は、同評議会の決定事項について触れた上で、次のように加えた。「この決定事項では、可能であれば、講義は男女別に行うべきだと記されているが、しかし男女別学に関する議論が現在行われているわけではない。われわれはこれまで一度も、このようなことを提起したことはない」。

 同次官は、大学でもヘジャーブと貞節を遵守することが必要だと強調した上で、イラン学生通信(ISNA)に、「このことは、諸々の法律でも定められており、われわれとしても、各大学にはこれ〔=法律〕を実行し、重要課題として捉える義務があると考えている」と述べた。

〔中略〕

 ハージェサルヴァリー次官は、第9期政権〔2005〜2009年までの第一次アフマディーネジャード政権〕に対する市民の要望を受け、「アッ・ザフラー大学」のような女性ないし男性限定の大学を拡充させる政策が取られてきたことに言及し、「この政策に沿う形で、女性ないし男性限定の私立大学・〔高等教育〕機関の拡充が、課題として挙げられてきた。その一部についてはすでに、〔大学設立の〕認可が下りている」と述べた。

 同次官はまた、ゴムに「ハズラテ・マアスーメ」大学の設立が予定されていることに言及し、「この大学は今、ちょうど開校されようとしているところであり、まだ完成したわけではない」と語った。



訳注:アッ・ザフラー大学は女子大学。「アッ・ザフラー」とは、預言者ムハンマドの娘で初代イマーム・アリーの妻「ファーテメ」の別名。また、「ハズラテ・マアスーメ」とは第8代イマーム・レザーの妹で、シーア派教学の中心地ゴムにその墓廟がある「ファーテメ」の別名。

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( 翻訳者:小原智恵 )
( 記事ID:19140 )