最古の民主主義の遺構、修復進む―アンタリヤのパタラ遺跡
2010年05月24日付 Radikal 紙


アンタリヤ県のカシュ郡に位置するパタラ古代遺跡にある「リキヤ連邦議事堂」の修復が始まった。

『現在の議会が世界最初の議会を守る』という趣旨でトルコ大国民議会へと譲渡されたアンタリヤのカシュ郡のパタラ古代遺跡にある、世界最古の民主主義の遺構、リキヤ連邦議事堂の修復が始まった。修復後の来年4月23日には、160カ国の国会議長がこの遺構に集まる予定だ。

紀元前2世紀に建てられたリキヤ連邦議事堂は、世界最古の民主主義の遺構として重要性をもっている。リキヤ時代に建てられ、ローマ時代には議事堂として使われ続け、その後は砂に埋もれていたこの遺構は、1988年に始まったパタラ遺跡の発掘の際にタネル・コルクト教授により発掘された。2006年の発掘作業の完了で全容が明らかになった議事堂は、コルクト教授の本で世界に紹介された。

■160カ国の国会議長がここに会する

『現在の議会が世界最初の議会を守る』という趣旨でトルコ大国民議会へと譲渡された遺構での修復作業が去年始まった。遺構の修復作業はペケル建設が落札した。ペケル建設が受注したこの事業は、第一段階が今年の10月29日に、第二段階が来年の4月23日に完了する。修復後の来年の4月23日には160カ国の国会議長がこの遺構に集まり、会議が行われることになっている。

発掘・修復の代表者であるアクデニズ大学理文学部考古学科のハッヴァ・イシュカン・ウシュク教授は、修復作業を開始したと述べ、今期は、これまでに広い範囲で番号をふった石の座席をあるべき位置に戻し、地面に埋められている石灰岩でできた石の座席も発掘し、人々が座れるようにすると語った。ウシュク教授は、遺跡の丘陵部での発掘が続けられており、範囲の外にある石にも新たに番号をふっており、コンピューターでの処理も続けられていると明かした。

ウシュク教授は、修復作業が完了すれば、国会議長に引き継がれたこの遺跡で、160カ国の国会議長が集まって会議が行われることになっていると述べ、「トルコの紹介や威信という観点からこのプロジェクトは非常に重要であるため、私たちはとても楽しみにしています。私たちはきっと共和国の歴史で最大の考古学上の修復作業に名を残すことになるでしょう」と語った。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:19219 )