「死の馬車」:ガズヴィーンでまたしても連続殺人事件が発生、5人の女性が殺害
2010年05月19日付 Iran 紙


【事件班:モハンマド・ガムハール】ガズヴィーン女性連続殺人事件の悲しい記憶は、犯人逮捕と裁判から約1年が経ち、すでに世間から忘れ去られようとしていた。しかしそんな折、ガズヴィーン州で別の連続殺人鬼が逮捕されたことが判明、そのショッキングな供述内容が明らかとなった。ガズヴィーン州警察・司法当局はいま、新たな連続殺人事件に直面している。

 今回、人知れず女性たちを「死の馬車」へと引きずり込み、現金や貴金属類を盗んだ上で殺害していたのは、ミニバスの運転手だった。〔犯人に対する〕最初の取り調べによると、悪魔のようなミニバス運転手は、「マヒーン」(ガズヴィーン中年女性連続殺人事件の犯人)が最後の殺人を犯した後、自ら連続殺人に手を染め始めたという。

 この40歳の男はオルディーベヘシュト月26日〔5月16日〕(日)、警察・司法による大規模な追跡によって逮捕され、火曜日の夜(昨晩)ガズヴィーン州で5人の女性を殺害したことを認めた。他方、犯罪特別チームは、マヒーンによる殺害とされてきた最後の事件の真相についても、今回逮捕された犯人の男の供述の中に含まれていることを明らかにした。

 マヒーンは88年オルディーベヘシュト月24日〔2009年5月14日〕にガズヴィーンで逮捕され、何段階にもわたって行われた取り調べで、男性1名と女性5名を殺害したことを認めた。その一方で、「キーミヤー」という名の女性が殺害された事件については、この事件に取り組んだ捜査官および刑事事件担当予審判事は、おそらく彼女もマヒーンによって殺害されたのであろうと推測し、また一部の目撃証言や証拠があったものの、マヒーンはこの殺害については明確に否認していた。

 こうしたことから、この殺人事件については、最終的に「マヒーン」による連続殺人事件からは切り離されて扱われたのであった。

(中略)

殺人犯の逮捕

 刑事警察の捜査官らは数カ月間にわたる取り調べと捜査の後に、遂に連続殺人犯の身元を割り出し、オルディーベヘシュト月26日〔西暦2010年5月16日〕(日)朝5時30分に、ガズヴィーン市の「ラシュト門」付近でフィアット社製のミニバスに乗っているところを逮捕した。

 犯人の男ナーセルは捜査局に身柄を移された後も、いかなる罪も犯してはいないと否認していたが、取り調べの続きで、ついに自供する以外にない状況に追い込まれ、窃盗目的で5人の女性を殺害したことを認めた。犯人は「犠牲者のうちの1人は殺害する前に〔性的な〕暴行を加えた」と供述した。

 犯人の男の自供により、警察の捜査チームは犠牲者から盗まれた金(きん)を故買した3人を逮捕した。現在、殺害の詳細をめぐり、犯人の男への取り調べが、ガズヴィーン捜査局で続けられている。

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( 翻訳者:上山詩織 )
( 記事ID:19232 )