情報相「ネズミ講によって80億ドルもの資金が国外に流出している」
2010年05月24日付 Jam-e Jam 紙

情報相は「過去8年間で、ネズミ講は約80億ドルもの資金を国外に流出させている」と述べた。

 ファールス通信によると、ホッジャトルエスラーム・ヘイダル・モスレヒー情報相は閣議後の記者会見で、ネズミ講会社のメンバーらが逮捕されたことついて、以下のように述べた。「昨年、国家安全保障最高評議会は、ゴールドクエスト系ネズミ講会社への対策は、情報省が行うことを定める決定を下した。ネズミ講会社は市民の懐を空にすることを目的としており、こうした会社と協力し、〔ネズミ講の言う通りに〕行動すればお金が手に入る、などと〔安易なことを〕考えている人々を、特に標的としている」。

 情報相はその上で、「この間行われた大規模な諜報活動によって、情報省はテヘランやその他各州におけるネズミ講会社の活動全般に極めてよく精通することができた」と述べた。

 同相は続けて「逮捕されたネズミ講会社の関係者の多くは、〔首謀者に〕欺されていた人々であったため、最初の身元確認の後、釈放された。ただし主犯格の30名についてはいまなお拘留されたままである。現在情報省の協力のもと、司法機関がこうしたネズミ講会社への対策を講じているところである」と述べた。

 「ひょっとすると彼ら〔=拘束中の30名〕の一部も、まだ詐欺の実態について理解していないのかもしれない。ネズミ講によってどのようなことが行われているのかを理解してもらうためには、教育と説得が必要である」。

 ホジャットルエスラーム・モスレヒーはこう強調し、さらにネズミ講会社に関して民衆に以下のように勧告した。「どれだけの資金が国外に流れて行ってしまったのか、国民の皆さんは考えていただきたい。これらのお金は、そのほとんどが社会の貧困層や中流階級の人々のポケットから出ていったものだ。彼らはこうすれば〔=ネズミ講に協力すれば〕お金を手に入れることができる、生活の問題も解決されると〔安易に〕考え、その結果この8年間で約80億ドルものお金が国外に流出してしまったのだ。これらはすべて、ネズミ講会社が人々から集めたものだ。うち10億ドルは会社の会員らに分配された〔が、残りはネズミ講のトップらのポケットに入っている〕。こうした会社の創設者はみな、マレーシア人やヨーロッパ人だ」。

 同相はさらに、「これらのネズミ講会社は全世界で約230万人もの会員を有しており、うち120万人はイラン人であり、残りの110万人はヨーロッパ人ある。誠に遺憾ながら、国内の詐欺被害者自身を通じて、彼ら〔=イラン人被害者〕はこの会社に引き寄せられたのであり、実に痛々しいことだ。われわれはマスコミや広報機関に対し、ネズミ講会社に関する情報を国民に伝え、こうした会社がどんな動きをしているのか、いかに詐欺的な行為を働いているのか、それが国の経済や人々の家計にどれほどの被害を与えているのかについて、認識を深めてもらうことを期待している」と付け加えた。

〔後略〕

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( 翻訳者:加藤祐大 )
( 記事ID:19282 )