Google一部サイト、アクセス禁止に―「YouTube禁止」関連?
2010年06月04日付 Hurriyet 紙

テレコミュニケーション通信庁(TİB)の決定の下、グーグル関連の一部のIPアドレス(インターネット・プロトコル・アドレス)へのアクセスが、「法的理由によって」ブロックされた。このIPアドレスがブロックされるとともに、禁止されているユーチューブに間接的な方法で入ることが大変難しくなり、ユーチューブと同じIPアドレスを使っている他のグーグルのサイトもこの禁止の決定による影響を受けている。コミュニケーション機構(BTK)は、最新の会見で、グーグルのIPアドレスへの規制など論外であり、これはユーチューブのIPアドレスをアップデートするために行われただけであることを強調した。アブドゥッラー・ギュル大統領はこの件に関する会見で次のように話した。「私は、トルコがユーチューブを禁止し、グーグルにアクセスできない国にカテゴライズされるのを求めてはいない」。

ギュル大統領は、ヨズガット訪問の一環として、ボゾク大学エルドアン・アクダーキャンパスを訪れた。記者らの問いかけに答えたギュル大統領は、グーグル関連の一部のIPアドレスへのアクセス問題に関するコメントを求められると、次のように話した。「私は、トルコがユーチューブを禁止しグーグルにアクセスできない国にカテゴライズされるのを求めてはいない。法的な問題が起きるのならば、必ずこれを解決する方法を見つけなくてはならない。トルコは、世界と一体となった国で、世界を注視しなければならない国である。この種の問題はあなた方が世界を注視するのを、世界があなた方注視するのを妨げる。実際、人々を隔離することは不可能だ。トルコは最初にテレビでこれを行った。憲法が禁止しているにも関わらず国民は衛星放送を観ていた。何年も有名無実の状態(禁止されているのに観ているという状態)が続いた。その後憲法が改正された。科学の分野における進歩をあらかじめ考慮することが必要であり、これに関する一部の法的な問題や法律をそれに合わせて整えなければならない。あなた方は裁判所を疑うことはできない。手にしている書類がこれを禁止とするならば、そのための必要な措置は包括的に取られなければならないし、法律が必要なら法律が、行政措置が必要なら行政措置が取られるべきである。この種の禁止はトルコにおいて適用されるべきではない」。
■グーグルのIPアドレスがなぜブロックされたのか
ユーザーたちは、特に6月3日以降インターネット接続において信じられないほどの遅さと障害を感じている。トルコ全土で、グーグルの検索ページのサービス、例えばグーグル翻訳サービスにアクセスする際に問題が生じる。同様に、すでに禁止されているユーチューブに他の方法でアクセスしていたユーザーはアクセスできないでいる。根本的な障害は、翻訳サービスで起こっているような、グーグルのサービスにアクセスする際に生じる問題である。さらに、多数の現地および海外のインターネットサイトへのアクセスが信じられないほど遅くなることがある、もしくは接続できないことがある。
トルコのインターネットユーザーを混乱させたこの状況の原因については、様々な憶測が飛び交った。しかし、この状況の本当の原因が公式に発表された。それは2010年6月3日付でテレコミュニケーション通信庁からインターネットサービスプロバイダーに送られた決定により明らかになった。詳細は明らかにされていないが、法的な理由により、グーグル関連の一部のIPアドレスへのアクセスがブロックされることが明らかにされたのだ。グーグル関連のIPアドレスのブロックはトルコのユーザーにとって大打撃となっている。しかし、言及されている「法的な理由」がなんであるかについての明確な情報はない。グーグルがインターネットにおける必要不可欠な存在であることから、グーグル関連のIPアドレスのブロックは、グーグルの一部のサービスへのアクセスを妨げる、あるいは遅くしている。現在、グーグル翻訳、グーグルアース、グーグルドキュメントのようなポピュラーなグーグルのアドレスにアクセスできない。
■禁止の決定に対する最初の反応
■ユーチューブが直接禁止された
PCNETの取締役であるエルダル・カプランセレン氏は、テレコミュニケーション通信庁によるグーグル関連の一部のIPアドレスのブロックは、直接グーグルに対して取られたものではなく、ユーチューブ禁止を拡大し、ユーザーがいかなる方法でもユーチューブに入らないように取られた措置であることを明らかにした。グーグル翻訳がブロックされた理屈は全く理解できないと述べたカプランセレン氏は、ユーチューブがトルコに支社を開設することが期待されていること、このためユーチューブに課税するためにこのような試みが行われた可能性もありうると指摘した。
■どうにかしようとして結局全部だめにしている
CHIPオンラインの編集長であるジェム・スィナンオール氏は、この問題に関して次のように述べた。「どうやら、テレコミュニケーション通信庁はグーグル関連の1つもしくは複数のサイトへのアクセスをブロックしようとする際に、全てのグーグルのサービスをだめにしているようだ。この事態が起こった後、すでに禁止されているが誰でもアクセスできるユーチューブに、誰もアクセスできない状態にするという狙いもありうる。昨日までは、OpenDNSもしくはそれに似た手段でアクセスすることができたユーチューブに、今日は同じ手段ではアクセスすることができない。もちろん確実なことを述べるためには、もし行われればの話だが、公式な発表を待たなければならない。しかし、明らかなことは、いつもと同じで、どうにかしようとして結局全部だめにしているのだ」。
■ユーチューブ禁止が他のグーグルサービスにも波及

ドアン・テレコムのマーケティング・事業開発部長のハカン・ギョクチェ・アクギュン氏はこの問題について次のようなコメントを寄せている。「テレコミュニケーション通信庁によって全てのインターネットサービスプロバイダーに送られた警告で、グーグル関連のサービスにアクセスするために使われるインターネットアドレスの一部が、アクセスブロックされることが知らされた。お分かりの通り、インターネットデバイスがグーグルに所属しているユーチューブサービスは、しばらくの間この国で禁止された状態になっている。ユーチューブサービスに関連があると推測されるこれらのアドレスへのアクセスがブロックされた結果、予想された規制の他にも新たに他の問題が生じることが明らかになっている。グーグルが使っている広域ネットワーク網上にあるこれらのアドレスは、禁止対象のユーチューブだけでなく、他の一部のグーグルアナリティクス、マップ、翻訳のような全世界で、また我が国でも広く使われているその他のサービスの規制をも招いている。この問題は、インターネットユーザーにとって大変重要な問題を生みだすことになり、それに関連するアドレスは、法的に禁止されるサービスに対してのみ規制されるべきである。もちろんこれと同時に、全世界でユーチューブを禁止しているわずかな国の一つになることは、我が国が世界の世論のなかでふさわしい地位を獲得するという面からも、重大な障害となりうると考えるべきである。

■アクセスできないグーグルのサービス
code.google.com
pages.google.com
video.google.com
translate.google.com.tr
docs.google.com
sites.google.com
books.google.com
chrome.google.com
sketchup.google.com
froogle.google.com
labs.google.com
mars.google.com
moon.google.com
notebook.google.com
toolbar.google.com
browsersync.google.com
catalog.google.com
codesearch.google.com
dir.google.com
earth.google.com
groups.google.com.tr
shopping.google.com
sky.google.com
support.google.com
tools.google.com
wap.google.com
answers.google.com
google-analystics.com

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( 翻訳者:小松裕美子 )
( 記事ID:19327 )