欧州人権裁判所、3か月以内のギリシャ正教孤児院返還を命じる
2010年06月15日付 Radikal 紙


欧州人権裁判所(AİHM)から出された判決に関して行われた発表では、十分な賠償金を払わずに孤児院の所有権をフェネル・ギリシャ正教総主教座から得る権限はトルコには無いという2008年7月28日付の判決に言及された。

「本日(15日)の判決で裁判所は、トルコが問題となっている所有権を原告に返還し、慰謝料として6000ユーロ(約67.5万円)と諸経費として20000ユーロ(約225.2万円)を支払うよう命じた」と発表された。

フェネル・ギリシャ正教総主教座は、ビュユクアダにある孤児院の所有権を獲得するため2005年に欧州人権裁判所に訴えを起こしていた。その孤児院は、最高裁判所の決定で1964年に閉鎖されていた。

バルトロメオス総主教が1990年にトルコの旅行会社との間に行った合意は、23000平方メートルの敷地に建てられた築100年の孤児院の修復と、50年間の賃貸を目的としていた。しかしその合意は以前、ワクフ総局によって拒否されていた。

総主教座の主張では、イスタンブルの大金持ちであったエレニ・ザリフィス氏が総主教のためにその建物を購入したが、当時のスルタンであるアブデュルハミトの命令で孤児院として使用するために所有権が総主教に譲渡され、トルコ共和国も1929年と、その後の年に、2度も承認したとしている。

トルコは、1902年に与えられた所有権は元々総主教座に返還する必要がなかったとの見解に基づいて裁判で主張を行っていた。

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:19430 )