テヘラン検事長、最高指導者の恩赦による服役囚釈放命令を発布
2010年06月06日付 Mardomsalari 紙

選挙後の混乱に関与したことを悔い改めた服役囚らへの恩赦に最高指導者が同意したことを受け、テヘラン検事長は収監中のこれら服役囚を釈放する命令を発布した。

 ILNAによれば、アッバース・ジャアファリー=ドウラトアーバーディー検事長は水曜日〔=6月2日〕の夕方、エヴィーン刑務所長に書簡を送付し、最高指導者の恩赦の対象となった収監中の服役囚たちを釈放する命令を発布した。テヘラン検事長の命令により、最高指導者の恩赦の対象となった服役囚たちは、同日夜にも刑務所から釈放されることが決まった。

 ILNAによると、今回の恩赦はファーテメ・ザフラーのめでたき生誕祭を記念して、司法権長官の提案と最高指導者の同意によって、選挙後の混乱に関与したことを悔い改めた服役囚81人に対して、イスラーム的憐憫から行われたものだとのことだ。

(中略)

 こうしたなか、テヘラン検事長は「最高指導者によって発表された今回の恩赦は、裁判所で刑が確定した既決囚を対象としたものだ」と強調している。

 アッバース・ジャアファリー=ドウラトアーバーディー検事長はISNAとの会見で、最高指導者によって恩赦の対象となった服役囚の状況について説明する中で、次のように述べた。「今回の恩赦では、完全に刑が免除された者と減刑された者、の二つのグループに大まかに分類される。一方で完全に刑罰を赦された者がおり、他方で減刑された者もいる」。

(中略)

 テヘラン検事長は、今回の恩赦が元服役囚たちの社会復帰のきっかけとなることを希望すると述べた上で、次のように加えた。「今回の恩赦は、〔イスラーム共和国〕体制に対して重大な不法行為を犯したにもかかわらず、力を有する者としての立場から、体制がこれらの者たちに対して〔寛大にも〕与えたものである。今回の恩赦は彼らの〔社会〕復帰と矯正を意図としたものであり、彼らがイスラーム革命と社会に戻ることを望んでいる」。

 同氏は後悔の念を表明することが今回の恩赦を受ける際の条件だったことを指摘し、「判決が下されて以降、服役囚が何を述べ、何を書き、何を行ったか、彼らがどんな刑罰を受け、どの程度の罪が認定されたか、彼らが過去にどんな振る舞い・行動をしてきたか、過去を悔い改めるようなことを言ったかどうか、こうしたことに基づいて恩赦が発表された」と述べた。

(中略)

 ジャアファリー=ドウラトアーバーディー氏はまた、3人のアメリカ国籍の者に対しても恩赦の要請が行われたとする報道が流れたことについて、「この3人の登山家はまだ裁判を受けておらず、それゆえ彼らは今回の恩赦の対象とはなっていない」と述べた。〔※〕
〔※イラク側のクルディスタン地方を「登山」していたアメリカ人3名が国境を越えてイラン側に入り、スパイ容疑でイラン当局によって逮捕された事件を指す〕

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( 翻訳者:三浦由佳理 )
( 記事ID:19434 )