米政策に「逆らった」トルコ外交への影響、じわじわと
2010年06月16日付 Hurriyet 紙

国連安全保障理事会でイランへの経済制裁決議に「反対」票を投じたトルコ。その最初の影響が表れた。アメリカが、トルコとの二国間レベルで実現させ、テロとの戦いにおける両国の協力のために開かれる「トルコ‐アメリカ政府間テロ対策」会議をキャンセルした。

会議は今日イスタンブルで行われる予定であった。
しかし会議は、アメリカ側の代表でありテロ対策で最も強い影響力をもつ外交官、ダニエル・ベンジャミン大使によってキャンセルされた。

アメリカの厳しいメッセージ:二カ国協力はキャンセル、しかし多国間協力は継続
今回のアメリカのキャンセルは、トルコにとって重要かつ厳しいメッセージを含むものである。なぜならアメリカ政府は、二国間レベルで、すなわちアンカラとワシントンの間で実現されることになっていた協力会議をキャンセルする一方、同日に行われるイラク問題をテーマとする「多国間テロ対策会議」をキャンセルしていないからだ。

イラクからも代表者が参加するこの会議はいまだイスタンブルで開催されており、アメリカ代表団はこの会議には出席した。ここでアメリカ側は、ベンジャミン大使より格下のエリック・ロゼンド外交官が代表団代表を務めている。

アメリカが二カ国間会議をキャンセルしたことは、アンカラとワシントンとの間のテロ対策のような戦略的問題において、アメリカ政府が「現時点で協力は不可能」とする外交的意味合いをもつ。

アメリカ側の説明
アメリカ国務省のスポークスマン、フィリップ・クローリー氏は、トルコとのテロ対策会議が延期されたことの理由として、アメリカ側が予定されていた日時に出席できなくなったと説明した。
「(アメリカ国務省のテロ対策担当の)ダニエル・ベンジャミン大使は、今日イスタンブルでトルコ代表と予定していたテロ対策会議をキャンセルしたのか?それが事実なら理由は?この会議の目的は何だったのか?キャンセルされた場合、再開はいつか?」といった質問に対し、クローリー氏は文書で下記のように回答した。
「アンカラで、二国間レベルで行われる予定だった会議が延期になった。アメリカ側がこの日の出席ができなくなったためだ。トルコはテロ対策における重要な同盟国であり、会議が再び計画されることを期待している」

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:19435 )