ソルターニーイェIAEA代表「我々は一秒たりともウラン濃縮活動を止めない」
2010年06月13日付 Mardomsalari 紙

「まず最初にテヘランの研究用原子炉に必要な燃料が世界の大国から得られる見通しが立つ場合に限り、イランは高濃縮ウランの濃縮活動の停止を検討する」。

 イラン学生通信(ISNA)の報道によれば、アリー・アスガル・ソルターニーイェ国際原子力機関(IAEA)イラン常任代表は、金曜日にロイター通信とのインタビューでこう述べ、「我々は一秒たりとも、核濃縮活動を停止しない」と強調した。

 ロイター通信によると、ソルターニーイェ氏は、イランが4ヶ月前に開始した濃縮度20%のウラン〔の濃縮活動〕もこれに含まれるのかとの問いに対して、「もちろんだ」と述べた。

 イランは昨年、自国が保有する低濃縮ウランの一部を国外に搬出し、その代わりにより高い濃度のウラン燃料を受け取るとした、燃料交換についての米仏露との協定で結論に至らなかったことを受け、それ以来ウラン濃縮活動を活発化させてきた。

 燃料交換協定のねらいは、低濃縮ウランをイランの国外に搬出することで、〔欧米諸国との〕緊張を軽減することだった。先月トルコとブラジルは、制裁を発動する必要性をなくすことに期待して、この協定の一部を復活させた。

 ところが米仏露は、この提案に対して疑念を表明し、イランとブラジルとトルコの間で調印されたこの合意はイラン核計画に関する根本的な懸念に応えるものではないとの主張を共通して唱えている。

 この世界の3大国は、イランに対し高濃度ウランの濃縮活動を停止し、〔イランが高濃縮ウランの濃縮活動を始めた〕当時から現在までの間に20%にまで濃縮されたウランをイラン国外に搬出するよう、主張している。

 ソルターニーイェ氏は、「これらの国々は時間を浪費しているだけだ」と述べ、イランの研究用原子炉で生産されているのは癌患者の治療のために利用されるアイソトープであると指摘した上で、これらの国々には人道的活動への支援を行おうという政治的意志が欠けている、と付け加えた。

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( 翻訳者:石井健介 )
( 記事ID:19442 )