エジプトのコプト総主教がムバーラク大統領を信頼すると演説
2010年06月11日付 Al-Ahram 紙

■ シュヌーダ総主教「ムバーラク大統領はコプト教徒を見捨てない」

2010年06月11日付『アル=アハラーム』紙(エジプト)HP一面

【ファウズィー・ナーシド、アシュラフ・サーディク】

 アレキサンドリア主教ならびに聖マルコ大主教管区総主教であるシュヌーダ三世総主教は、聖マルコ大聖堂で毎週行われる説教を聞きに来た数千人のコプト教徒に囲まれる中、信徒の再婚問題(※)の解決については、自分はフスニー・ムバーラク大統領に絶対の信頼を置いていると強調した。

 同総主教は、「ムバーラク大統領がコプト教徒を見捨てることは絶対にない。むしろ、大統領はあらゆる状況において常にコプト教徒を支援すべく取り組んでおられる」と述べた。また「国家が何もしてくれない」と一部のコプト教徒が不満を口にしていることを批判し、「彼らは、国家が我々コプト教徒のためにさまざまな場で行ったこと、また現在行っていることを忘れたのだ」と述べた。さらに、物事の両面を見る重要性、なによりもこれまで取り組まれたことの前向きな意義を認める必要があると強調しつつ、「国家はコプト教徒のために多くのことをしてくれた。我々は、コップの半分は空であるといった見方をするべきでない」とも語った。

 総主教は、このような例として、二年前に改正された1938年制定のコプト教徒身分法が存在する半面、高等憲法裁判所がこの1938年身分法、特にその72項と139項を改めるよう判決を下したという事実もあるとして、前者のように(満たされていない)半分の現実がありながらも、後者のように福音の教えに即して改められている動きもあると述べた。

(※注:5月30日、エジプト法廷はコプト教徒信徒に対し、再婚を認める判決を下した。一方、シュヌーダ三世総主教はコプト教の教えに反するものとしてこの再婚を認めていない)

Tweet
シェア


原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:19443 )