大統領、「ヘジャーブの乱れ」への取り締まり方法を批判
2010年06月15日付 Jam-e Jam 紙

大統領は、家庭の基盤強化のために政府が行っているさまざまな施策について触れた上で、治安維持軍によって行われているバッドヘジャービー(ヘジャーブの乱れ)への取り締まりに対して、批判する発言を行った。

 マフムード・アフマディーネジャード大統領は日曜日の夜、テレビ・ラジオ放送での生中継のインタビューの中で、バッドヘジャービーに対する最近の取り締まりについて触れ、次のように述べた。
とある男女が道を歩いていたときに、誰かがつかつかとやってきて、『あなた方はどういうご関係ですかな』などと尋ねるような、こうした取り締まりの方法は〔市民への〕侮辱に他ならないと、われわれは考えている。現在行われているような方法は、正しい方法ではない。もちろん、社会に無規律な行動など見られないと言っているわけでもなければ、〔現在の状況を〕改善しなくてもよいと言っているわけでもない。政府はこうした〔一部市民の無規律な〕行動を認めているわけではないし、できる限り、取り締まりと監督を行うつもりである。

 大統領は、イランには〔女性を毛嫌いし〕女性の名前が聞こえてきただけで不愉快になる人もいると指摘し、「こういった人は、自らを変える必要がある。道徳的な無規律が生じているとすれば、それは全ての人の責任なのであり、特に男の方に責任は重い」と述べ、さらに次のように加えた。「イランには、各期ごと、数ヶ月ごとに騒動を起こさなければ〔=ヘジャーブの乱れを声高に騒ぎ立てなければ〕気が済まないような人が、一部にいる。これに対し、私はここではっきりと言いたいと思う。われわれはこうしたことにまったくもって反対である、と」。

〔中略〕

 アフマディーネジャード大統領はさらに、「法律の規定がある場合を除いて、誰も裁判官の命令なしに人を罰してはいけない。社会問題において、警察官が〔有罪・無罪の〕判断を下し、自ら罰を加える、といったようなことを許すような法律は、我が国にはないのだ」と明言した。

 大統領はさらに、〔国の〕全ての機関は我が国における文化的空白を埋める努力をしなければならないと強調して、「今日、この空白を満たす責任は政府にはなく、むしろ政府の管理下にはないイスラーム神学校やイラン国営放送などの文化機関が、この分野で自らの義務をそれぞれきちんとこなす必要があるのだ」と述べた。

〔中略〕

政府は女性たちの地位向上に関心を払っている

 大統領は女性の地位向上へ向けた政府の計画について説明しつつ、次のように述べた。「政権内での我々の経験からも分かるように、我々は女性たちと素晴らしい協力関係を築いてきた。政権内で〔閣僚の〕交替があるような場合は、必ず女性たちの協力を活用する〔=女性を閣僚に登用する〕ことになるだろう」。

 大統領はまた、家庭の基盤強化のために、政府は大規模な計画を用意していると述べた上で、「政府内で初めて、住宅問題や結婚の促進・支援、及び女性の職業等の問題に関して、大規模な制度作りが行われている。最近では、〔国の官庁で〕働く女性が自宅で仕事を行うことができるようにする制度が、政府内で承認されたばかりだ」。

 アフマディーネジャード大統領はさらに、「我が国の女性たちは、10時間もの間、特別な服を身に着けて、役所で勤務している。これは非常にきついことである。〔今回の決定で〕女性たちは自宅にいながら業務をこなすことができ、〔一週間に〕2日間役所に出勤するだけで、給与を満額受け取ることができるようになった」と語った。

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( 翻訳者:留置彩加 )
( 記事ID:19494 )