ヘジャーブの乱れに対する各大学の対応、出揃う
2010年06月17日付 Jam-e Jam 紙

テヘラン大学、シャリーフ工科大学、アッラーメ・タバータバーイー大学、科学産業大学、及びエスファハーン大学の各大学責任者は、学生らのヘジャーブの乱れ(バッドヘジャービー)を取り締まるための計画の詳細を明らかにした。

 メフル通信の報道によると、各大学の責任者らはバッドヘジャービーを防止するためには、主に第一段階として文化的活動を行い、第二段階として指導的アプローチを行うことが適当だとの見方を示している。

アッラーメ・タバータバーイー大学ではバッドヘジャービーに対して罰金も

 アッラーメ・タバータバーイー大学の学生・文化問題担当副学長は、同大学のヘジャーブの乱れた者(バッドへジャーブ)への取り締まり方法として、こうした者たちを規律委員会に呼び出す方策をとっていることを明らかにし、さらに「それでもこの種の〔乱れた〕服装を着用し続ける一部のバッドヘジャーブに対しては、懲戒処分として一学期から二学期間の休学が命じられている」と述べた。

 ガーデル・パリーズ氏は、次のように付け加えた。「多くの学生がバッドヘジャービーを理由に注意を受けたが、その正確な数については規律委員会での機密事項となっているため、公表できない。注意を受けた者の数は少なくないが、大学には16000名の学生がおり、それを考えるならばこの数は小さいものだといえる」。

テヘラン大学、バッドヘジャーブの入構を禁止

 テヘラン大学警備局の局長は、バッドヘジャーブがテヘラン大学内に立ち入ることは禁止されており、一部の学部ではマグナエ〔礼拝用のスカーフの一種〕の着用が義務化されていること、さらに男子学生であっても不適切な服装の学生に対しては取り締まりが行われていることなどを明らかにした。〔‥‥〕

 モスタファー・ホスラヴィー氏はこのように述べた上で、テヘラン大学の学長はバッドヘジャービーの取り締まりに文化的・法的可能性を活用することを検討していることを明らかにし、次のように述べた。「〔‥‥〕大部分の学生は、へジャーブを遵守し、適切な服装を着用することへの責任感をもっているが、なかには利己的で、〔反政府的な〕闘争〔の象徴〕として〔わざと〕バッドヘジャーブな格好をし、不適切な服装を着用する者もいる。こうした学生らには、規律委員会への呼び出しが行われている」。

〔中略〕

科学産業大学ではバッドヘジャーブな学生らの学生証が没収に

 科学産業大学の副学長は、大学内でバッドヘジャーブな学生たちをどのようにチェックしているのかについて、次のように述べた。「バッドヘジャーブな学生については、大学構内にはいる際にチェックが行われている。彼らはそこで注意を受けるが、それが繰り返されるようであれば、学生証が没収され、関係当局に提出されることになっている」。

 モハンマド・ファトヒヤーン氏は、さらに「バッドヘジャービーに対する科学産業大学のアプローチは、『指導』を旨とするものである」と付け加えた。

シャリーフ工科大学では、授業の5分間をヘジャーブ問題に充当

 シャリーフ工科大学の学生問題担当副学長は、同大学の規律委員会に呼び出されたバッドヘジャーブな学生の数について、「本学では平均して15日に1人のペースで、学生が規律委員会に呼び出されている」と述べた。

 ビージャン・ヴォスーギー=ヴァフダト氏はさらに、次のように付け加えた。「本学の学生のなかには、規律委員会に呼び出された者もいるが、その数はごくわずかだ。本学には1万人以上の学生がいるが、そのうちに規律委員会に呼び出されたバッドヘジャーブな学生の数は10名にすぎず、きわめて小さな数だと言えよう」。

注意によって、バッドヘジャーブな学生の7割の服装が改善

 マーザンダラーン大学の学生問題担当副学長もまた、メフル通信とのインタビューのなかで、次のように述べた。「ここ2年間、常日頃バッドヘジャーブな学生らに注意を与えてきた。このことは特に、女子学生に対してしっかりと行われており、本学の女性スタッフ数名が、バッドヘジャーブな女性への注意を行うことになっている。こうしたアプローチのおかげで、本学でバッドヘジャービーに起因する問題の7割はすでに解決した」。

 モルタザー・アラヴィヤーン氏はその上で、「違反を続ける学生や、注意を与えても改善しない学生に対しては、呼び出しを行い、指導的手法を用いながら、彼女らと対話を行っている。違反が繰り返される場合には、規律委員会を通じて、責任者が措置を講じている。こうした学生らには、懲戒規則に従って取り締まりが行われている」と続けた。

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( 翻訳者:山本和代 )
( 記事ID:19535 )