2010年第一四半期のトルコの経済成長率、11.7%
2010年06月30日付 Zaman 紙

トルコ統計局(TUIK)は、トルコの経済成長率が今年の第一四半期で11.7%と発表した。
市場の予測は11%から11.5%の間で動いていた。

TUIKは、2010年第一四半期の国内総生産額を発表した。それによると、27期連続で上昇を続けていたトルコ経済は、2008年最終四半期に世界的経済危機の影響でマイナスに転落。2009年の第一四半期は14.5%ほど落ち込んだ。下落率は、第二四半期に7.7%、第三四半期に2.9%となり、徐々に回復し、第四四半期は6%のプラスとなった。

トルコ経済は、2001年に9.5%の下落率を示して以降は上昇傾向にあった。2002年は7.9%、2003年は5.9%、2004年は9.9%、2005年は7.6%、2006年は6.0%、2007年は4.7%の成長率を見せていた。2008年は最終四半期が7%の落ち込みであったが、年間では0.7%の上昇となった。

ちなみに1998年の基礎データによると、トルコ経済がもっとも高い成長率を示したのは、2004年第二四半期の11.9%であったという。

国民総生産は2432億5800万リラ(約13兆7294億7686万円)
2010年第一四半期の国内総生産予想では、国内総生産は前年のスポットレートによる国内総生産と比べ、16%多い2432億5800万リラ(約13兆7294億7686万円)であった。
また、前年の固定レートによる国内総生産との比較では、11.7%多い233億5000万リラ(約1兆3076億円)となった。

1年ごと(暦年)で清算される固定レートによる国内総生産は、2010年第一四半期で前年比11.8%の上昇であったが、四半期ごと及び年での計算では前年比0.1%の上昇に留まった。

卸売・小売業が22.4%の成長
2010年第一四半期でもっとも伸び率が高かったのが、卸売・小売業。2009年第一四半期には26.2%の落ち込みを見せたが、今年は22.4%上昇した。
また、2009年第一四半期で22.3%の下落となった製造業も今年は20.6%の上昇となり回復を遂げた。
一方、農業・狩猟・林業は3.8%、ホテル・レストラン業は2.1%の減少となった。

その他プラスとなった産業は、漁業4.7%、鉱業・採石業6.1%、電気・ガス・水道2.4%、建設8.0%、交通、倉庫、通信11.3%、金融4.7%、住宅所有2.4%、不動産賃貸11.4%、公共事業、社会保障0.6%、教育1.8%、保健、福祉サービス5.2%、その他社会・地域・個人サービス5.5%、家事サービス10.2%、間接的金融仲介サービス11.1%、租税補助金16.9%。

レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、昨日、大トルコ国民議会で公正発展党内の打ち合わせの際、「この成長率でトルコは世界の注目を浴びており、特別なポジションを保っている。トルコは経済危機からいち早く抜け出した状態だ。これは私が会ったあらゆるリーダーからお墨付きを得ている。明日発表される成長率で、願わくば新たな記録を打ち立てたい」と話した。

トルコは2010年第一四半期に世界一に
トルコは2010年第一四半期に達成した11.7%の成長率で、G-20の国の中で2番目に経済成長が早い国となった。
トップは中国の11.9%で、EU経済は0.3%、ヨーロッパ地域は0.5%の成長を遂げた。EU統計局ユーロスタットのデータによると、2010年第一四半期を前年と比べると、上昇したのはドイツ1.5%、フランス1.2%、イタリア0.6%。下落したのは、イギリス0.3%、スペイン1.3%。
アメリカは、2.7%の上昇であった。

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:19553 )