外務省の報道官は、カナダで開かれたG8及びG20会合について〔抗議デモを行うなどして批判的〕意見を表明していた人々に対して暴力を振るい、大々的な拘束が行われたことに関し、これを非人道的であると指摘し、同国において平和的デモに対して粗暴な対応が行われたことを強く非難した。
中央報道局の報告によれば、ラーミーン・メフマーンパラスト報道官はさらに「平和的なデモ行進に対して暴力的な手段・方法を用いることは、いかなる基準をもってしても正当化できない。カナダ政府の対応は、表現や集会の自由という点で、市民のもっとも明白なる権利を明らかに侵害するものだ」と続けた。
外務省報道官はまた、「これまでもカナダ政府や同国治安部隊による市民の個人生活への干渉については取り沙汰されてきたが、これに加えて今回の大規模な〔デモ参加者の〕拘束は、市民の権利に対する同国の新たな、そして危険なアプローチを物語るものだ」と付け加えた。
メフマーンパラスト氏はさらに、拘束期間中、被拘束者らの人権を守り、また彼らに対して司法上の手続きを確実に踏むよう、カナダ政府に勧告した。
訳註:カナダはこれまで、イランの人権侵害をたびたび非難する、対イラン批判の急先鋒的な国で、カナダが人権問題でイランを批判するたびに、イランもそれに応酬するというパターンが繰り返されてきた。今回のイラン外務報道官の発言は、こうしたカナダのスタンスに対する意趣返しとしての側面を持つ。
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( 翻訳者:太田歩美 )
( 記事ID:19619 )