ハータモル・アンビヤー部隊司令官「メキシコ湾での原油汚染阻止に革命防衛隊が協力する用意」
2010年06月22日付 Mardomsalari 紙

革命防衛隊ハータモル・アンビヤー部隊の司令官は、正式な要請があれば、〔メキシコ湾での〕原油汚染を食い止めるために、同部隊の専門家を派遣する用意があることを明らかにした。

 メフル通信の報道によると、ハータモル・アンビヤー部隊司令官のロスタム・ガーセミー革命防衛隊准将は、「メキシコ湾で発生した原油掘削プラットフォームの破壊から2ヶ月が過ぎても、原油の噴出を食い止めることができないとは、自らをテクノロジーの揺りかご、産業と世界経済の超大国を自認するアメリカやイギリスといった国々にとって、実に恥ずべきことである」と述べた。

 同司令官は「地域的というよりはむしろ、超地域的な危機になってしまった今回の事故の現場に、アメリカ軍を投入するようオバマが指示を出したことは、西洋の技術が〔深刻な〕挑戦に直面していること、米英の巨大石油会社の高慢なる専門家たちが行き詰まりにぶち当たっていることをよく示している」と指摘した。

 ガーセミー氏はメキシコ湾で環境危機の悲劇が発生し、カリブ海沿岸地域に住む住民の一般生活に〔甚大な〕影響が及んでいることに、世界が懸念を示していることに触れ、「アメリカの政府関係者は楽観的な発言を行い、あらゆる可能性や能力を動員し、さらには軍をも投入しているにも拘わらず、彼らの汚染抑制に向けた努力は徒労に終わっている。そのため、カリブ海地域の国々の政府と国民は強い懸念を抱いている。この原油汚染が強い海流に乗ってジャマイカやその他の国々のバハマ海岸〔?〕に漂着することになれば、自然・生活環境にとって歴史上〔最悪の〕悲劇となろう。このような想定は、彼らにとって、恐ろしい悪夢に他ならない」と明言した。

 同氏はさらに、イランの政府と国民はこうした人災に対して責任を感じていると強調し、イスラーム共和国の軍部隊、特にハータモル・アンビヤー部隊に所属する石油専門家たちの能力の数々を数え上げ、「アメリカやイギリス、そして西洋の企業が原油汚染を食い止めることができないと感じ、イランに対して〔支援の〕要請をしてきた場合には、必要な調査をした上で、この大惨事が続いている状況を食い止め、環境の危機を終結させ、原油汚染を抑制するために、革命防衛隊ハータモル・アンビヤー部隊の専門家たちを現地に派遣することも可能である」と語った。

 ハータモル・アンビヤー部隊司令官はさらに、「イランはクウェートなどのペルシア湾の一部隣国で発生した原油の噴出を食い止める作業に参加した経験があり、こうした作業に精通している。またイスラーム革命防衛隊は、原油汚染の抑制を支援する用意がある」とも指摘した。

 同氏は終わりに、先の国連安保理決議によるイスラーム革命防衛隊ならびにハータモル・アンビヤー部隊への制裁発動について言及し、「革命防衛隊がこのような能力を獲得したのは、30年間にわたってイランの体制と国民に発動されてきた制裁のおかげである。基本的に我々は、制裁をつねに経験して生きてきた。国際社会が世界でもきわめて敏感な地域に住む人々〔の生活〕を脅かす自然環境の惨事に直面している今、新たに制裁を受けたにも拘わらず、革命防衛隊は自らの使命にしたがって環境分野で行動を起こし、自らが培ってきた特別で固有の能力をメキシコ湾に遣わす用意がある」と強調した。

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( 翻訳者:多田直輝 )
( 記事ID:19631 )