食肉の輸入をめぐって意見が対立:供給の遅れで、食肉価格が高止まり
2010年07月05日付 Jam-e Jam 紙

【経済部:スィマー・ラードマネシュ】昨年から上昇傾向が続いていた赤肉〔=牛肉や羊肉のこと。鶏肉は含まれない〕の値段が、鵞口瘡(がこうそう)熱の広まりとテヘランをはじめとする大量消費地への家畜の持ち込み制限の影響で、再び上昇に向かっている。人々の使う多くの日用品の値段に毎年のように影響を与えるラマダーン月〔8月11日〜〕が近づいている今、こうした事態は、需要増〔※〕に起因する価格への心理的影響をさらに強める結果を生んでいる。
〔※訳註:一般的にラマダーン(断食)月には、断食によって肉をはじめとする食料品の需要は低下するのではなく、逆に断食明けのパーティーの影響で、食料品の消費量が増える傾向にある〕

 商業省の関係者らはここ数週間、鶏肉を含む食肉市場の調整に尽力してきたが、しかし市場はいまだ〔需給の〕バランスを取り戻してはいない模様だ。

 商業省のある消息筋は、ジャーメ・ジャムとのインタビューのなかで、市場調整の遅れの理由として、獣医庁が生きた家畜の輸入に反対していることを挙げ、「我々は2ヶ月間、家畜の輸入に努力してきたが、獣医庁の反対のせいで成果をあげることができなかった」と語った。

 にもかかわらず、この当局者は「今週にも赤肉市場は、通常の状況に戻るだろう」と強調している。

 先月、テヘランをはじめとする一部の都市で赤肉の価格が上昇する一方で、国内需要を満たすのに十分な屠殺が国内で行われなかった。このことを受け、第一副大統領は〔パキスタンとの〕国境地帯の市場から生きた家畜を輸入するかどうか、またこうした家畜や生肉を同州から他の州に運送するかどうかについての決定権限を、スィースターン・バルーチェスターン州知事に委ねた。しかし実際には、同州からテヘラン州へ生きた家畜の輸送は依然として、獣医庁からの反対に直面したままとなっている。

〔‥‥〕

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:関雄仁 )
( 記事ID:19661 )