イラン国会、政府に対し20%濃縮ウランの生産を義務付け
2010年07月21日付 Jam-e Jam 紙

イスラーム諮問評議会[イラン国会]は昨日、「テロの資金調達を断つための政府緊急法案」を可決した。

 国会議員らは昨日、テロと戦い、テロの資金調達を阻む方策について規定した17条からなる政府提出緊急法案を、賛成147票、反対2票、棄権6票によって可決した。

 政府は緊急法案として同法案を提出する必要性について〔説明するなかで〕、国際的な組織による資金提供なしにテロは不可能であると強調していた。

〔‥‥〕

政府、濃縮度20%の核燃料生産を義務付けられる

 国会はまた、「イラン・イスラーム共和国による原子力の平和利用の成果を守る法案」の詳細を継続審議し、濃縮度20%のウランの生産と供給をイラン原子力庁に義務付けることを決定した。

 これにより、イラン原子力庁は、医療及び農・工業での利用を目的とした研究・教育用原子炉向け燃料を作るために、濃縮度20%のウランの生産・供給を行うことが定められた。

 米英両国の陰謀に対抗して準備されたこの法案ではまた、政府は核不拡散条約の“保障措置協定”の枠内でのみ国際原子力機関と協力することが義務付けられた。これにより、保障措置協定を超えた協力要請を政府が受け入れることは禁じられる。

 国会はまた、イランの航空機や船舶、ないしは輸送用貨物に検査を行ったり、イラン航空機への燃料提供を拒否した国々に対し、対抗手段を講ずるよう政府に義務付けている。

 この法案可決後、昨日の国会の議長を務めたモハンマド・ハサン・アブートラービーファルド氏〔国会副議長。ラーリージャーニー国会議長は外遊のため不在〕は国会議員らに謝意を表明し、「今回可決された法律は、体制の力と能力を増強し、政府と国会の結びつきを強めるにあたって、きわめて重要な役割を果たすものだ」と述べた。

Tweet
シェア


関連記事(ラーリージャーニー議長「イランは国連安保理決議への対応として重大な決定を下した」)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:酒井晶 )
( 記事ID:19806 )