イスラエル、マーヴィ・マルマラ号事件で国際調査団を承認
2010年08月02日付 Milliyet 紙

イスラエルはマーヴィ・マルマラ号襲撃に関して国際調査団の設置を承認したが、トルコを満足させることはできなかった。

イスラエルが、マーヴィ・マルマラ号襲撃に関し、国連内で国際調査団を設置することを承認したことで政府内で喜びの声が上がるも、十分とは言えなかった。謝罪と損害賠償の要求はいまだ続いている。

「国際調査団の設置、それと謝罪と損害賠償…」

5月31日にイスラエルのガザ支援船に向けられた襲撃とトルコ人9人がなくなった後に、トルコがイスラエルに断固として上記の要求を突きつけた。

■イスラエルは抗ったがうまくいかなかった!

国際調査団設置に反対し、自ら調査団を組織したイスラエルは、謝罪と損害賠償に応じるつもりはないと発表していた。イスラエルは先日マーヴィ・マルマラ号を送還すると知らせたばかりだったが、本日8月2日に国際調査団を承諾したことが知らされた。

この展開に政府内は喜んで応じたが、十分とは言えなかった。調査団のために進めていた外交折衝に成功した政府内でアフメト・ダヴトオール外相は次のように述べた。「調査団は国際法が優先するということを明らかにするだろう…。」
ダヴトオール外相は、調査団の最初の話し合いは8月10日に行われることが予想されていること、予備報告は9月15日に提出予定であることを述べ、そしてこれらはトルコの要求に沿った日程であると言った。

■謝罪と損害賠償

ダヴトオール外相より行われた会見では、国際調査団の設置は喜びを生むものであり、正しい方向へ向けられた最初の措置として評価された。外務省は、調査団が国際基準に適した迅速で中立的かつ透明性の高いものである必要性を強調した。

特に、トルコがイスラエルからの謝罪と損害賠償の要求を続けていることが強調された。会見では「調査が効果的に進められたとの点で、国連事務総長を十分に信頼しており、いかなる協力も辞さない」と述べられた。

■「注視せよ」

一方で、エルドアン首相が最近の動向に関しアフメト・ダヴトオール外相から情報を得、注視するよう指示を下したと言われた。「なんであれ必要な措置をとれ」と言ったことが伝えられた。

■ウール・ズィヤルとの主張

この間に、国連では形成予定の調査団にトルコの代表として、舞台裏ではウール・ズィヤル元大使の名が浮上した。

ダヴトオール外相は、国連の調査団に参加する人に、アブドゥッラー・ギュル大統領とレジェプ・タイイプ・エルドアン首相とで相談し、候補者がいることを述べた。「トルコの候補者はベテランの外交官になるだろう。このことを国連事務総長は数日以内に伝え聞くだろう」と語った。

■「最新の会談」

国際調査団に関して、国連のバン・ギムン事務総長からコメントが寄せられた。
国際調査団の設置に関して、トルコとイスラエルの両指導者と2カ月にわたる密な会談を行ったとし、調査団設置の同意は、この密な会談と週末に行われた「最新の会談」の結果得られたのだと述べた。

バン事務総長は、国連安全保障理事会が6月1日に行った「国際基準に適した迅速性、中立性、信頼性のある、透明性の高い調査を進める」との要請を、国際調査団が実現するものになると期待していると述べた。

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( 翻訳者:大嶽真梨子 )
( 記事ID:19840 )