ギリシャ側キプロスで天然ガス、発見
2010年08月13日付 Hurriyet 紙

南キプロス・ギリシャ政府は、トルコの反対をよそに石油・天然ガス採掘を行っていた東地中海で、100年分の需要を満たす天然ガス田が見つかったと明らかにした。南キプロス・ギリシャ政府は、当該区域の国境を確定するためイスラエルとの交渉を5年間に渡って行っていた。

キプロス・ギリシャ政府は、東地中海にあり、経済的な独占を一方的に宣言している海域で、3000億立方メートルの天然ガスの蓄積が見つかり、3年以内に1日あたり4千万立方メートルの天然ガスを採掘できるようになると明らかにした。ギリシャ人が5年間続けた一方的な採掘活動は、KKTC(北キプロス・トルコ共和国)とトルコで大きな反発を招いていた。ギリシャ産業商業相アンドニス・パスハリディス氏は、トルコの反発を招かないために、騒ぎ立てないよう呼びかけていた。

ギリシャ政府は前年に国際入札を行い、落札したアメリカの石油会社、ノーブル・エネルギーが採掘区域において、地震探査船を用いて3次元探査を行っていた。その結果、キプロス島の200キロメートル南、イスラエルが経済的に独占している区域に隣接している海域に、豊富な天然ガスが埋蔵されていることが明らかにされた。総埋蔵量3000億立方メートルにもなると言われる天然ガス田を調査するために、テキサス・ホライズン号という船がギリシャ側のラルナカ港に到着した。

■イスラエルも天然ガスを採っている

ノーブル・エネルギー社は、「ギリシャ人が第12地区に定め、イスラエルが経済的に独占している海域近くで見つかった天然ガス田は海底5千メートルの地点にある」と発表した。天然ガスが見つかった場所がイスラエル側にある場合、スーパーメジャーのBP(ビーピー・ピーエルシー)がこの天然ガスを採掘することになる。
ギリシャのメディアは、見つかった天然ガス田がキプロス・ギリシャの100年分の需要を満たすほど豊富であると話し、ただちに調査活動を始めて、採ガス井から日に4千万立方メートルの天然ガスを採掘すると発表した。
ギリシャ産業商業省アンドニス・パスハリディス氏は、天然ガスのニュースは正しいとし、この件について多くを語れば、自分たちにも、取引先にも問題が生じるだろうということから、この件は世論には極力出さないようにするのが最良手段であろうと話した。

■十分な埋蔵量が見つかった地域で

トルコ及び北キプロス・トルコ共和国と、キプロス・ギリシャ政府の間で過去にも危機の原因となったキプロスの海における石油採掘活動が、天然ガス埋蔵地の発見により新たな局面を迎えた。
キプロス・ギリシャ政府は、2007年に石油産出国の大使らに提出した非公式の報告書で、天然ガスが見つかった場所の国境に関してイスラエルと会談したことを明らかにした。
キプロス・ギリシャ政府は、東地中海を分割する目的でエジプトと2006年に経済独占地区の協定を結んだ。しかしトルコの反対を受けて、イスラエル、レバノン、シリアはこの方面への進出を断念した。

■大きさはトルコの総埋蔵量の50倍

ギリシャ人が東地中海で発見したと主張する天然ガスの埋蔵量は、トルコに存在するガス埋蔵量の約50倍である。ギリシャ人らは3000億立方メートルの天然ガスを見つけたと言う。これまでトルコが見つけた天然ガスの埋蔵量は63億立方メートルである。トルコ石油会社(TPAO)総局の2009年の報告によれば、トラキアで新たに開拓された採掘場を含めたトルコの天然ガス総埋蔵量は63億立方メートルで、8年半もつとされる。

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( 翻訳者:木村納菜 )
( 記事ID:19928 )