大量のミツバチ、農薬で死ぬ―ムーラ県で養蜂業者悲鳴
2010年08月18日付 Radikal 紙


ムーラ県ミラス郡で、養蜂箱1500個に入っていたミツバチが農薬中毒で死んだ。

ミラス郡セリミイェ町チュクル村に暮らすイドリス・トパルオール村長と他の6家族が所有する1500個の養蜂箱に入っていたミツバチが、何者かの仕業で農薬中毒を起こした。

イドリス・トパルオール村長は会見を行い、事件後軍警察に通報したと述べ、「巣箱で死んでいたミツバチを一匹ずつ取り出した。養蜂箱や箱枠も農薬の匂いがするせいで使えない状態だ。農薬の被害を直接受けなかったミツバチも、巣箱の中の蜜に寄ってきて死んだ。約30万トルコリラ(約1700万円)の損害だ」と述べた。

トパルオール村長は、村では4年前から似たような事件が起こっていると指摘し、次のように語った。
「この村では4年前、シェラフェッティン・トパルオールが所有する養蜂箱が8個盗まれた。軍警察に通報し、この事件のせいで一人が逮捕されて刑務所に送られた。この人物は28日間収監された後に出所した。それ以来このような事件が毎年起こるようになった。シェラフェッティン・トパルオールが養蜂箱を置いた場所の周辺に養蜂箱を置けば、必ずそれは農薬の被害を受けている。4年間ずっとミツバチが農薬中毒に襲われる被害を受けているが、その被害が今年は最も多かった。この村には養蜂箱が4500個ある。我々の商品に被害を与えたものが逮捕され、損害が補償されることを望んでいる。」

唯一の収入源が養蜂業であると語るメフメト・デミルさんは、養蜂箱を250個所有し、「巣箱に入っていた全てのミツバチが死にました」と述べた。

デミルさんは、少し前に1万5千トルコリラ(約85.5万円)の貸付金を受けており、この事件のせいで返済が困難になったと説明し、「絶望で何をしたらいいかわかりません。約5万トルコリラ(約285万円)の損害を受けました。私には養蜂業の他につくことのできる職はありません。唯一の収入源は養蜂業です。養蜂業を営みながら5人をまかない、家族を養ってきた。役所からの支援を望んでいます」と語った。

50年間チュクル村で養蜂を営んでいると語るメフメト・カプランさんは、養蜂箱を300個所有しており、全てのミツバチが死んだと語った。

■アトゥチュ・ミラス郡知事、調査開始を指示

事件後ミラス郡知事のバハッティン・アトゥチュ氏は、事件を解明するために専門家チームを村に派遣したと述べた。

アトゥチュ郡知事は、軍警察が調査を開始しており、事件の犯人がすぐに逮捕されることを望んでいると語り、次のように述べた。
「郡の農業局に勤める者たちは、死んだミツバチや養蜂箱から試料を採取した。ミツバチや養蜂箱への被害を受けた村民の名前を控え、被害を把握するための記録簿を準備した。事件について広範な調査を行なっている。事件の捜査は軍警察に委ねられた。軍警察の捜査員も事件に関する広範な調査を進めている。我々も被害を受けた村民のために、できる限りの支援をするつもりだ。」

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( 翻訳者:三上真人 )
( 記事ID:19979 )