黒海・地中海パイプラインへのロシアからの石油供給交渉、中断?
2010年09月15日付 Hurriyet 紙

ロシアの石油パイプライン独占企業であるトランスネフト社の代表ニコライ・トカレフ氏は、黒海と地中海間で石油を通す、サムスン-ジェイハン・パイプライン計画の交渉が中断したことを述べた。ロシアのウラジーミル・プーチン首相は、先週この件でトルコに約束をしたことを発表した。

トカレフ氏はロイター通信に対して行ったコメントにおいて、ボスフォラス海峡における海上交通を減らし、黒海のブルガリア国境からギリシャのデデアーチ港に石油を運輸する対抗プロジェクトがより魅力的であると主張した。

トランスネフト社の代表は、「勿論ブルガズ-デデアーチ・プロジェクトは実用性により長けています。この件についてかなり労を費やしました。可能性の追及に努めました。上手く行けば今年中に建設を開始出来たかもしれません」と語った。

また、トカレフ氏は、「サムスン-ジェイハン・パイプラインがどれほど重要であっても、気にかかる点、そして解答を見つけるのが困難な問題を多く抱えています」と述べ、(サムスン・ジェイハンパイプラインのために)提案されている輸送運賃がボスフォラス海峡を使用する場合に課される金額よりも高いことを指摘した。

ロシアのウラジーミル・プーチン首相は先週、会議で「エルドアン首相と約束しました。サムスン-ジェイハン・パイプラインを共同建設します」と述べた。

ブルガリアの社会主義政府は、数十年にわたる政治闘争を経て、2007年ロシアとギリシャとともにバルカン半島を通るパイプライン建設の協定に署名していた。

しかしEUで最も権限のないブルガリアは、環境リスクと得られる経済効果の少なさのために、6月、約12億9千ドルののコストがかかるこのプロジェクトを断念することを望んでいた。

トランスネフト社は、このパイプラインの33%分の権利を保持しているが、ロシア最大の原油生産会社のロスネフト社と天然ガス大企業のガズプロム社の石油部のガズプロム・ネフトも共に同率の権利を所有している。プロジェクトで、残りはギリシャとブルガリアの管理下に置かれている。

タネル・ユルドゥズ・エネルギー相は記者たちに対するコメントで、決定がいまだ政府によって確認されていないことを、必要な議論が行われた後、必要な説明を行なうと語った。

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( 翻訳者:智原幸穂 )
( 記事ID:20177 )