賛成の理由、反対の理由ー改憲国民投票、決め手アンケート
2010年09月14日付 Hurriyet 紙


9月12日18時42分に放映されたCNN-Türkで、A&Gリサーチ社社長のアディル・ギュル氏は、改憲国民投票出口アンケートの結果を「投票率77.5%、賛成57.8%、反対42.2%」と公表したが、同社は、Hürriyet紙のために、同じ有権者達へ投票後に、「なぜ“賛成”したのですか、なぜ“反対”したのですか」と質問し、その結果を発表した。

■エルドアン首相のため(46.8%)

国民投票において賛成票を投じた人の大半(58.2%)が、トルコがより自由になると考えて憲法改正を支持したと述べた。約1/2の賛成票(46.8%)はレジェプ・タイイプ・エルドアン首相が決め手となった。およそ1/7の賛成者は「ケマル・クルチダルオールに反対」で賛成票を投じたと述べている。1/10の人も「家族や配偶者の影響で」賛成票を投じたと述べている。

《賛成の理由》
トルコがより自由になると考えて・・・・58.2%
レジェプ・タイイプ・エルドアン支持から・・・46.8%
80年クーデター憲法は変わるべきだから・・・42.4%
司法の独立性のため・・・29.9%
クルチ・ケマルダルオールが嫌なので・・・13.7%
家族のすすめで・・・9.7%
支持政党の主張にそって・・・9.6%
クルド問題の解決の出発点になると考えて・・・6.4%
与党の非妥協的なやり方に反対だったので・・・2.8%

■クルチダルオールのため(19%)

反対票を投じた有権者の半数に近い人が公正発展党へ反対(公正発展党がこれ以上力を伸ばさないようにと)(48.3%)、もしくは、首相に反対し(46.3%)反対票を投じた。政府が司法を手にいれようとしているという心配から反対票を投じたと述べた人の割合は40.8%にのぼった。トルコが分裂すると(心配)して反対した人は19%にのぼった。配偶者と家族の影響で反対とした人の割合は5.7%である。

《反対の理由》
AKPがこれ以上、政権に定着しないようにと・・・48.3%
エルドアン首相に反対で・・・46.3%
政府が司法を手中におさめないようにと・・・40.8%
エルドアン首相が最高会議(Yuce Divani)から免責されないようにと・・・28.1%
トルコが分裂する、テロが増えると心配し・・・20.0%
クルチダルオール党首支持で・・・19.0%
支持政党の主張にそって・・・8.5%
与党の非妥協的なやり方に反対だったので・・7.0%
家族のすすめで・・・5.7%


■エルドアン首相の影響 +7.7、クルチダルオール氏の影響 +-0

エルドアン首相支持を理由に賛成票:46.8%、クルチダルオール支持を理由に反対票:19.0%
エルドアン首相不支持を理由に反対票:46.3%、クルチダルオール不支持を理由に賛成:13.7%

これによるとレジェプ・タイイプ・エルドアン首相の賛成票への貢献度は7.7ポイントであるのに対し、(投じられた100票のうち27.1票がエルドアン首相を理由に賛成へ、19.3票がエルドアン首相に反対のため反対と投じられた。27.1―19.3=+7.7)

一方、クルチダルオール氏は国民投票結果にプラス・マイナスも影響を与えていない。(投じられた100票のうち8票がクルチダルオール氏のために反対、8がクルチダルオール氏に反対のため、賛成へ投じられた。8-8=0)

■教育水準が上がるにつれ、「反対」が増える

教育水準の表によると、9月12日の国民投票において投票した有権者の教育レベルに沿って反対票が増加している。小学校卒業者において71%近い賛成者、中学校、高校と下降傾向にあり、大学を卒業した者において38%が減少している。

■一番多い賛成票は主婦から

賛成の最大の支持者は、主婦である。その後、順次、零細な仕事で生計を立てている人々(シミット売り、路上商人など)、農業者、小売業者や労働者が続いている。私営業者(70%)、学生(57%)、自営業者と失業者の大部分が反対だと言っている。

■年配者は賛成、若者は反対

有権者の年齢に沿って「賛成」票も増加している。最年少の有権者の間で「反対」を投じたのは46.3%である一方、最年長の有権者において反対票は40%に減少している。

■アンケート手法

調査:2010年9月12日トルコの7つの「地方」で、49県と153郡に属する254の街と村で、投票を終えたばかりの3072人(うち、1528人が女性)と、直接面接方式で行われた。

■明日

明日は、「東部、西部、地中海地域、黒海地域の人々はどのように投票したのか。どの政党支持者はどれくらいの割合で賛成/反対と言ったのか。平和民主党が多くの票を得た県出身者はどのような投票をしたのか」を報道します。

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( 翻訳者:榎本有紗 )
( 記事ID:20186 )