アメリカでの聖典コーランへの侮辱行為に対する反発、広がる
2010年09月13日付 Jam-e Jam 紙

米フロリダ州のキリスト教会牧師は、聖典コーランへの侮辱行為を撤回した。それにもかかわらず、昨日、一部のニュース専門チャンネルはアメリカの一部州で、イスラーム教徒たちが奉ずる天啓の書に対して、侮辱行為が行われたと報じた。

 「ルースィヤー・アルヤウム」の報道として中央報道局が伝えたところでは、反イスラーム主義者数名が昨日ホワイトハウス正面で集会を開き、このグループのリーダーがコーランを一部焼却したという。

 アメリカの別の過激グループもまたコーランを侮辱し、英訳されたコーランを引き裂いた。

 その一方で、複数の通信社の報道では、アメリカの警察はこの二つの事件をただ傍観するだけで、何一つ手を出さなかったという。オバマ政権もまた、この件に反応を示していない。

 複数の報道によると、グラウンド・ゼロでも9.11の記念式典の開催に合わせる形で、同様のコーランへの焼却行為が行われたという。

〔中略〕

在イラン米利益代表部前で学生らによる抗議集会

 聖典コーランへの侮辱行為を受け、テヘランの各大学の学生らは本日、在イラン米利益代表部(スイス大使館)の前で抗議集会を開く予定だ。

 ファールス通信によると、この抗議集会はテヘランの各大学の学生・学生組織の参加のもと、16時から開始される。

 全国、及びテヘラン州の学生バスィージも声明を出し、今回の行動〔アメリカでのコーラン焼却行為〕を非難した。

〔中略〕

 学生らは声明で次のように述べている。「イスラーム教徒がこの恥知らずな行いを、真のキリスト教と同一視するようなことはなく、この重大犯罪への対抗措置として、聖書に火を付けるようなことは絶対にないだろう。今日アメリカの政府関係者たちは世界の人々に対し、自身の憎悪に満ちた行いについて説明する責任がある。彼らは西洋の物質文明の凋落を確信すべきだ」。

〔中略〕

彼らは今回の行為のしっぺ返しを受けることになるだろう

 イランのマヌーチェル・モッタキー外相もまた、アメリカで起きた聖典コーランへの侮辱行為に対して、「この件に対するイランをはじめとするイスラーム世界のスタンスは、非常にはっきりとしている。われわれはこの醜い侮辱行為を非難する。われわれはこの行為にシオニストどもが関与していることを、はっきりと認識している」とコメントした。

 ISNAの報道によると、同外相はさらに「これ〔=コーラン焼却行為〕は、各地で宗教対立や民族紛争を引き起こすことで自身の目的を追求している、まさにあの過激な運動〔=シオニズム?〕と同じだ。彼らはこうした行為のしっぺ返しを受けることになるだろう」と付け加えた。

 モッタキー外相はまた、「この不遜な行為について、米政府関係者がイスラーム世界に対する説明責任を明確なかたちで果たすことを、われわれは希望する」とも述べた。

〔後略〕

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( 翻訳者:渡部智士 )
( 記事ID:20219 )