高値のApple製品、「裏」市場をうむ
2010年09月25日付 Radikal 紙


トルコではiPadやiPhoneをはじめとした多くの電子機器の入荷が遅れ、さらに入荷したとしても海外と比べ価格が高く設定されている。こうした状況に対抗し新たな商売が生まれている。

携帯電話や3G世代のiPadなど国際移動体装置識別番号(IMEI)を持つ電子機器が国外から持ち込まれる際に、パスポートへの登録が義務付けられている。2008年に行われた改正で規則が強化され、新しいテクノロジー技術を愛してやまない者たちは手も足も出ない状況となっている。しかし先日、高まる要望が、規制の壁を無理やりこじ開け、供給をも生み出すこととなった。

法律には耳も貸さぬ
Apple社は2007年7月にiPhoneを発売したことで、テクノロジー愛好家らの胸にその名前を刻みつけた。それをiPhone4とiPadによってより確固たるものとしたApple社であるが、トルコ進出が遅れ、海外に比べ価格が高いことで、テクノロジー愛好家に(Apple製品)入手のための方策を模索させる結果となった。密輸される携帯電話の数が爆発的に増えたことを背景に、新たな規制が施行され、トルコではこれらの製品を入手するのが、アメリカやヨーロッパより「簡単」ではなくなっている。最近の例として、iPhone4がアメリカ市場に出た後、3ヶ月経ってようやくトルコで売り出された。国内市場での不当な価格競争と税金逃れを防ぐため始められたのが、IMEI番号を持つ製品が個人使用目的で国内に持ち込まれる際に、パスポート登録を義務付けさせることであるが、このことでテクノロジー愛好家は手が出せない状況となっている。しかし目先がきく者や、パスポートを持つものらはこの問題の解決策を見出した。

メッカ巡礼の時期に価格は下落
国外から適正価格で持ち込んだがパスポートに登録されなかった電子機器のため、パスポート保持者と製品使用者は、コンピューター上に一つにまとめられているが、彼らはこうした手続きがなされるのに納得しているものの、法の網の目をかいくぐる方法も見出している。もちろん「価格には反対している」。ネット市場が確立しており、そこではパスポート登録権が50~150トルコリラ(約2900円~8700円)で譲渡されている一方、特にメッカ巡礼や夏のバカンスのように出入国が増える時期に価格も下がる傾向にある。

パスポート登録のやりかたとは?
-IMEI番号を持つ製品が国外から様々な形で(旅行者の手荷物として、または積み荷として)トルコに入ってきている。
法律によると、製品がトルコに入ってきてから1ヶ月以内に、国外に出たことを示すパスポートと照合することが必要であり、それゆえ製品使用者はパスポートを探し始める。

-パスポート保有者と、製品やシムカード利用者が同一人である必要はなく、またパスポート保持者が行ってきた国と製品が来た国が同じである必要もないため、仲介人が暗躍することになる。

-製品が登録されていないパスポートを持つ仲介者は、権利を50~150トルコリラの価格で製品所有者に譲渡している。価格はメッカ巡礼や夏のバカンスのように出入国が増える時期に下がる傾向にある。

-一時期までsahibinden.comやgittigidiyor.com上で行われていたパスポート登録権の譲渡は、現在は掲示板でのみ行われている。

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( 翻訳者:熊谷沙織 )
( 記事ID:20248 )