ガザでイスラエルに収監中のパレスチナ人に連帯する座り込み
2010年09月26日付 al-Hayat 紙


■ ガザで収監者に連帯を示す座り込み

2010年09月26日付『アル=ハヤート』(イギリス)HPアラブ世界面(東アラブ)

【ガザ:ファトヒー・サッバーフ(本紙)】

 昨日(25日)、ガザ地区で数百人のパレスチナ人たちが、イスラエルの獄中にあるパレスチナ人収監者や勾留者に対するイスラエルの犯罪を非難し、長期に亘って収監されているパレスチナ囚人数百人が釈放されない場合、捕虜となったイスラエル軍兵士ギラード・シャリートを解放しないよう求めた。

 数百人のパレスチナ人たちが、収監者に連帯を示すために座り込むためのテントの前に集まった。このテントは昨日、ガザ市西部の無名戦士公園の中に「収監者・勾留者のための民族・イスラーム勢力委員会」が建てたものである。

 パレスチナ解放機構(PLO)の傘下にある民族主義諸派やハマースおよびイスラーム聖戦(PIJ)の代表らは、次々と収監者に対する連帯を示す言葉を述べ、パレスチナ自治政府とイスラエルの間で現在行われている直接交渉を始めとするさまざまな課題に対して政治的立場を表明した。

 集会の主催者は収監者たちの写真を多数掲げ、その中にはアラブ人捕虜の代表的人物であり、およそ四半世紀の間イスラエルの刑務所内で過ごしてきたシリア人のシドゥキー・アル=マクトの写真もあった。また、ファタハ中央委員会メンバーで収監中のマルワーン・アル=バルグーティーの大きな写真が見られた他、さらにパレスチナ解放人民戦線(PFLP)のアフマド・サアダート書記長の巨大な写真が連帯者の集まるテントのすぐそばに掲げられた。こうした中、集会参加者たちは収監者との連帯を繰り返し叫び、またある者はイスラエルの刑務所や拷問者を非難した。

 しかし、[パレスチナの]政治的な内部分裂は「収監者との連帯の日」にも暗い影を落した。この集会への出席者は、パレスチナ諸派の高級幹部あるいはそれに次ぐ幹部のみに留められた。また、ファタハとハマースの幹部がお互いに握手をしなかったことも目を引いた。それは、シリアの首都(ダマスカス)での両派の会談が前向きな空気に包まれ、和解に向けて困難な危機を乗り越える上で、たとえ僅かであろうともその可能性が示されたにも拘わらず、であった。

 分裂とその波紋が原因となり、イスラーム聖戦に所属しながら収監者となったイブラーヒーム・バールードの母親やその他多くの収監者の母親達と、ハマースのある活動家との間で諍いが生じた。このハマースの活動家は、イブラーヒームの母親がテント内で地元放送を通じて述べようとした言葉を、電源を切って妨げようとしたために、彼女が怒ってテントを出て行く事態となった。

 民族主義諸派の収監者の母親たちの大半は、イブラーヒームの母親に対する扱いのひどさやその言葉を遮ったことに対して抗議し、彼女の背後でいきり立った。こうした中、2人の収監者の母親であるディヤーゥ・アル=ファーラウジーの母親が、イブラーヒームの母親の言葉が遮られたことに対する怒りからショック状態となり、気絶した。彼女は幾人かの母親に付き添われながら、治療を受けるために病院に運ばれた。

 解任された〔ハマースの〕内閣のムハンマド・ファラジ・アル=グール司法相兼収監者問題担当相が割って入り、イブラーヒームの母親をなだめ、最後まで言葉を続けるよう促した。彼女は、テントに戻り、ガザの政府とこれを率いるハマースに対し激しい批判の矛先を向けつつ、ガザ地区と西岸地区との国民的統一を求めた。

 一方、収監者の家族らは、パレスチナの指導者達に対して、祖国全体の課題である収監者問題の解決に向け、政治的な妨害を止め、内部分裂に終止符を打ち、亀裂を埋めるために取り組むよう求めた。また収監者たちの苦しみに目を向け、イスラエルの刑務所から彼らを解放するために尽力するよう要請した。

 これより前に「収監者のための民族・イスラーム委員会」は、テントの前で記者会見を開いた。この会見で、収監者との連帯キャンペーンの調整役を務めるサービル・アブー・クルシュは、「イスラエルの獄中では、収監者の苦しみは2つある。ひとつは、尊厳や人間性が損なわれることであり、もうひとつは適切な医療措置が受けられず1967年以来199人以上が死亡したような状況である」と語った。

 「収監者のための民族・イスラーム委員会」のナースィル・アル=ファール書記は、連帯のためのテントは「収監者を擁護する国民的・民衆的な取り組みの一環として建てられたが、これは獄中の収監者達によるストライキ決行と時を同じくして行われた」と指摘した。そして同書記はパレスチナ自治政府に対し、「『収監者問題の解決なくして和平なし』というスローガンを掲げるだけでは十分ではなく、捕虜を守るために最大限の努力を行うよう」求めた。

 パレスチナ解放民主戦線(DFLP)の政治局員であるタラール・アブー・ザリーファは、「パレスチナの全ての問題は、内部分裂に影響されたもの。この分裂により、収監者問題は解決から遠ざかり、闘争と名の付くものは勢いを失った」と語った。また、同局員は本紙に対し、「パレスチナの国民的な運動が分裂したことで、占領に抵抗する民衆的な運動が脆弱化した」と述べつつ、「連帯のためのテントに参加する者が少なく、毎週月曜日に収監者の家族が行う座り込みでさえ、ほとんどその家族のみの参加となっている」と批判した。

(後略)

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:鈴木啓之 )
( 記事ID:20297 )