月桂樹(defne)は隠れた財宝(define)―アダナ地方で栽培ひろがる
2010年10月07日付 Milliyet 紙


アダナ地方の森林地区管理局が、森林地帯の村に住む人々に向けて行った試みの結果、村の人々は月桂樹から収入が得られるようになり、顔をほころばせている。

アダナ地方森林地区管理局のムスタファ・カラ局長は、「森林火災に対し注意を呼び掛ける段階を経て、年間計画を立て、その計画に沿って、50万㎥の植林をめざした」と述べた。さらにカラ局長は、林業への需要にこたえるため、苗木の植林、森林回復、森林維持の努力を行ってきたと語り、「手入れのされていない森林は、火事の際、消火に多くの困難が伴う。私たちは森林火災の後、森林を回復し、更に活性化させ、これにより村の人々の収入も確保している。去年は64万㎥の林業産品を生産した」と述べた。

■年収は10倍になった

またムスタファ・カラ局長は、最近村の人々の新しい収入源となった月桂樹の生産が増えていると述べた。月桂樹の生産は、県中心部にあるカライサル郡のチュクル村地域で最も盛んに行われているというカラ局長は、次のように続けた。

「月桂樹栽培はカライサルやカーディルリの幾つかの村々など、一定の場所に集中している。ここでは年間4千トンの月桂樹を収穫している。去年はチュクル村で、村の人々と共に800トンの月桂樹を収穫した。この村へは同年、32万6千リラを支払った。そのため村の人々は、一世帯あたり約0.7~1.3万リラの収入を得たことになる。山村に住む人々が年間おおよそ1000~1500リラの収入で暮らしていると考えれば、山の頂きにあるチュクル村の人々の昨年の収入は、とても良かったと言える。前年比、ほぼ10倍の収入を得たのだ。これほどの収入を得た村の人々が、喜び勇まないわけがない。私たちはこれを年間プロジェクトとして考えている。村では希望がかなわず、働くために町へ出ていた村の人々は、この試みを知ると、今度はお金を稼ぐためにこれらの村々に働きに出るようになった。町から村へ移住する時代が始まったのだ。平原の村でもこれほどの収入は得られない。」

カラ局長は村の人々が、月桂樹(defne)を財宝(define)のように呼んでいると述べ、プロジェクトを地域全域に広げる為に尽力し続ける、と付け加えた。

村に住むムサ・セッヤールさんは、村の面積の80パーセントを森林が占めているとし、「我々は以前までは、畜産業に従事していた。集中的な放牧を行った為に、ここの森林の多くが破壊されたが、最近行われた森林回復の努力によって、破壊された森林が生産力を有する状態にまでになった。今日、私たちの収入源は月桂樹である。この石ころだらけの乾いた土地がお金を生み出してくれるのだ。毎年月桂樹をそのままの、湿気を帯びた状態で売りに出していたが、今年はこれを乾燥し、さらに多くの収入が得られるよう計画を立てている」と語った。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:有田潤 )
( 記事ID:20334 )