レバノンでアフマディーネジャード大統領への歓迎ムード、高まる
2010年10月13日付 Jam-e Jam 紙

イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領はレバノン諸派の団結と連帯のメッセンジャーとなるべく、本日レバノンに向けて出発した。

 二日間の日程で行われる今回の訪問は、レバノン大統領の公式の招きによって実現したもので、両国の政治的関係の発展と経済的・政治的・文化的協力の深化をその基本的目的としている。アフマディーネジャード大統領はレバノンのミシェル・スライマーン大統領やサアド・ハリーリー首相、ナビーフ・ビッリー国会議長らと会談する予定。

 アフマディーネジャード大統領はまた、〔レバノンのシーア派イスラーム運動の火付け役となり、リビア訪問中に失踪した〕イマーム・ムーサー・サドル氏の家族、ならびにレバノン・ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長とも会談する予定だ。さらに、〔2006年のイスラエルによるレバノン侵攻の際に、イスラエル軍とヒズブッラーの戦闘の激戦地となり、現在イランの援助で復興著しい〕レバノン南部を訪れることも〔‥‥〕、今回の訪問の最も重要なスケジュールの一つとなっている。

〔‥‥〕

■今回の訪問の重要性

 今回の訪問は、レバノン抵抗運動を支持する最重要人物の一人であるアフマディーネジャード大統領にとって、初めてのレバノン訪問であることから、特別の重要性を持つものである。レバノンの関係者・当局者らは今回の訪問を歓迎した上で、両国間の関係の深化にとって大きな一歩であると指摘している。

 レバノン自由国民党のミシェル・アウン党首はこの件について、「アフマディーネジャードはレバノン人民の傍らでともに立ってくれた人物であり、我々は彼を歓迎し、彼に敬意を表する」と述べている。

 同氏はまた、今回の訪問に「3月14日勢力」が異を唱え、一部で反対運動を繰り広げていることについて触れ、「イスラエルによる対レバノン33日戦争が最高潮に達していたとき、〔イスラエルを支持する〕アメリカのコンドリーザ・ライス国務長官(当時)をベイルートで歓待していたような人たちに、今回の訪問に反対する資格などない」と断じた。

 今回の訪問は、地域に〔国際関係の〕新たな方程式をもたらすことになるだろう。それは中東におけるシオニスト達の利益と激しく衝突するものである。この訪問に対してシオニストたちが強く反発している様子が、彼らの指導者たちの言動に目に見えてよく現れているのも、まさにこのことが原因なのだ。

 今回の訪問はまた、政治的領域における「レバノン抵抗勢力」の立場を、シオニストたちがマスクをかぶって隠れ潜んでいる「アメリカ勢力」よりも、優位に立たせるものとなろう。

 今回の訪問で、イラン・レバノン間の軍事協力がより緊密になる可能性があることも、シオニスト体制ならびにアメリカに懸念を抱かせているもう一つの要因となっている。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:古賀夏樹 )
( 記事ID:20382 )