教皇ベネディクト16世「中東のための特別シノドス(代表司教会議)」開催
2010年10月12日付 Al-Nahar 紙

■中東のための特別シノドス開幕:中東でカトリック系キリスト教徒の割合が激減

2010年10月12日付『アル=ナハール』紙(レバノン)HP1面

教皇ベネディクト16世が主宰する「中東のための特別シノドス(代表司教会議)」が昨日(11日)より、バチカンを会場に開幕した。第一日目には、中東におけるキリスト教の展開や、中東のカトリック系キリスト教徒の割合が激減して1.6%にまで落ち込んでいるという統計といった事務総局からの報告が、参加司教らに示された。

教皇は開会式での講演で、彼が言うところの「神の名における暴力」について警告し、拝金主義的な資本主義への警告も繰り返した。そして、現代社会に広がる「テロのイデオロギー」に立ち向かうよう呼びかけた。

教皇は「こういった暴力は、一見『神の名において』実行されている」が、「しかし、実際はこのような行為は唯一神とは一切関係ない。それは唯一神とは無関係な偽りの神にすぎず、必ずやその化けの皮をはがさなければならない」と語った。また、「規制に縛られず、いかなるコントロールをも受けず、人間を奴隷状態に置く拝金主義的な資本主義の危険性」を非難し、そのような資本主義が「もはや人間の役にたつお遊びではなく、未知の力として人類を奴隷化し、痛みと死へ追いやっている」と語り、「これは、全世界を脅かす破滅的な力と関係する問題なのだ」と締めくくった。

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( 翻訳者:加瀬冴子 )
( 記事ID:20399 )