シャフリーヴァル月に1億600万ドル分のガソリンが輸入:自給達成の発表にもかかわらず
2010年10月14日付 Jam-e Jam 紙

「今年のモルダード月下旬〔西暦2010年8月中旬〕、イランではガソリンの自給が達成された」との発表にもかかわらず、量にして14万1000トン、額にして1億600万ドルものガソリンが、シャフリーヴァル月〔西暦8/9月〕に国内に輸入されていたことが分かった。この額は昨年同時期と比べて4倍となっている。

 ISNAの報告によると、今年のシャフリーヴァル月17日〔9月8日〕、同通信社は以下の内容の記事を配信している。「一部の石油化学工場でのガソリン生産が正式に開始され、試験的に1週間続けられてから約10ヵ月が経った昨日、ついに石油相は石油化学工場でのガソリン生産が本格化し、国内でのガソリン生産量が1日あたり6650万リットルへと増加したことを明らかにした。こうして、石油化学工場でのガソリン生産が始まった20日前から〔‥‥〕、イランはガソリンの輸入から解放され、自給態勢を達成したことになる」。

 それゆえこの報告からは、イランが今年のモルダード月下旬から輸入分のガソリンを自給していると考えることができる。ところが税関の最新統計によると、今年のシャフリーヴァル月、量にして14万1800トン以上、額にして1億630万ドルのガソリンが国内に輸入されているという。

 もちろん、ガソリンの輸入には2つの重要かつ特別な利用法があることにも注意しなければならない。1つは、輸入されたガソリンはオクタン価が高いことから、それを国内産のガソリンと混ぜるという利用法、そしてもう1つは、〔ガソリンの〕戦略備蓄の強化という利用法である。それ故、ガソリンの輸入は、国内需要をまかなうためだけにあるとは必ずしも言えないのである。

 〔‥‥〕なお、今年のシャフリーヴァル月のガソリンの輸入量は、昨年同月比で重量にして305%、額にして337%増加している。

 88年6月〔西暦2009年8/9月〕のガソリン輸入量は34,900トン相当、額にして2430万ドルで、今年のシャフリーヴァル月の輸入額1億600万ドルと比較すると、この額は4倍以上になっていることが分かる。

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( 翻訳者:上山詩織 )
( 記事ID:20472 )