Fikret Bila コラム:兵役制改正議論の現状
2010年10月23日付 Milliyet 紙

チチェキ副首相「兵役に関する決定はなされていない」

 兵役単一システム化と兵役金納の問題に対して昨日、重要な会議がおこなわれた。この会議の後、様々なニュースが流れてきた。兵役金納制の可能性はまだ完全になくなったわけではなく、決定は選挙後まで先送りになると言うニュースが流れた。会議に参加した副首相のジェミル・チチェキと昨日、この件について話した。チチェキ副首相は、報道は推測と憶測の域を出ていないと強調し、次のように述べた。

■「人材と需要のバランスを検討している」

「われわれは、先の会議で、新しい兵役システムに関し何の決定事項も得ていない。作業は続いている。まだ決まった事はありません。しかし、新聞等で毎日記事が載っていますが、これらの記事は何千人もの人や家族を巻き込んでいる。ですが、これらの全ては推測や憶測の類に過ぎない。正しくない。依然、何の決定もされていない。この会議において我々は、国防に関する軍事的ニーズと人材資源を検討した。特に、(兵役対象の)人の数と必要性について検討している。そのような作業を行った。だが決定はなされなかった。作業は続いている。考慮されるべき点がたくさんあるからだ。選挙の前だとか後だとか言う問題は話題にされなかった。」

■「裁判官や検察官に対する不正義である」

副首相は、裁判官検事高等委員会のメンバー選出のための投票に関して多くの批判や論評がなされたが、そのうちの一部は非難の息に達していると述べ、次のような論評をした。「裁判官検事高等委員会の編成ために行われた投票に、野党は猛批判をし、そのうちの一部は中傷といってもいいほどの攻撃だった。度を越していた。このような非難は、裁判官や検察官に対する侮辱だ。裁判官と検察官はそれほど簡単に上からの指示や命令によって行動するような人間ではない。さらに、約12万人の裁判官や検察官が投票したのだ。民主的な投票が行われた。このような投票について、裁判官や検察官たちを、一つの通達によって票を投じるような人間であるかのように非難したり記事にしたりするのは大きな不正である。」

■「選ばれた人々を信じている」

チチェキ副首相は、「新たに編成された裁判官検事高等委員会が、その独立性および中立性に関して彼らに掛けられている懸念を解消してくれると信じている。私は裁判官検事高等委員会も、裁判官たちも信頼している。世論に作り出された躊躇や懸念は取り除かれるであろう。裁判官や検察官たちを信頼する事が大切です」と述べた。

■「憲法裁判所のせいで、(候補者)リストを作成せざるをえなかった」

チチェキ副首相は、法務省がリストを作っていたという主張に対して答えるため、次のように述べた。「今、『法務省はリストを作って、(自分たちの)枠を得た』と報道されている。もともと我々の最初のやり方では、各裁判官や検察官が一人の候補者に票を投じる予定だった。しかし、このやり方は憲法裁判所によって違憲とされた。このため、リストが作られた。もしこの憲法裁判所の拒否判決が無かったらリストは作られなかっただろう。さらに、このリストを法務省が作ったのではない事を、法務大臣も候補者達も発表している。(裁判官検察官の労働組合にあたる)YARSAVも投票で一部の候補者を支持した。約18%の得票率だったと言われている。当選した人はと言うと、さらに多くの票を得ている。これから計算して、まるで裁判官と検察官の80%以上が政府の命によって投票したというような図式の報道がなされたけれども、これは裁判官と検察官への侮辱である。」

■「上級官僚はよく名前が知られていた」

チチェキ副首相は、最も多い票を得て当選したのが法務省の上級官僚であったことに関する批判について、次のように反論した。「これは当然の事である。法務相の上級官僚は、彼らの仕事内容ゆえに、その名が知られているのだ。副事務次官、総務部長のような職にある人たちは、その任務ゆえに裁判官と検察官たちを良く知っているし、彼らにも良く知られていた。」

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( 翻訳者:津田知子 )
( 記事ID:20483 )