ヤルチュンタシュ・イスタンブル商工会議所会長、贈賄容疑で逮捕
2010年10月27日付 Milliyet 紙


贈賄に関わった疑いで身柄を拘束された、イスタンブル商工会議所会長のムラト・ヤルチュンタシュ氏、元最高裁判所12民事小法廷名誉裁判長のムスタファ・ オスカイ氏、イスタンブル世界貿易センター金融マネジャーのレスル・ダルクラン氏を含む9人は、11時間に及ぶ取り調べののち逮捕された。高等裁判所で賄賂を渡し便宜を図ってもらおうとした経緯に焦点が絞られた取調べの第一弾が終わった。アンカラの共和国検察官であるメフメト・タモズ検察官とヒュセイン・コジャベイ検察官によって、密輸・組織犯罪対策局で尋問が行われた。尋問を受けた11人の容疑者は昨日早朝、「犯罪を目的とした組織の形成、高等裁判所関係者への贈賄やこれの幇助、詐欺」の容疑で逮捕され、アンカラ第5簡易裁判所へ移送されていた。

■ 11時間に及ぶ取り調べ

朝9時に始まった取り調べは夜8時に終了した。ムザッフェル・カラダー判事は、容疑者のうちオスカイ氏、ヤルチュンタシュ氏、弁護士のネジデト・オクチュ氏、スレイマン・バルジュ氏、最高裁法廷職員のベキル・アクバル氏、化学系技術者のヒュセイン・ウイサル氏、自動車販売業のイルハン・バルジュ氏、オクチュ氏の秘書ヤヴズ・チャイ氏の逮捕を決定した。一方、容疑者のB.B.と見本市運営連盟の管理事務局次長のセルカン・トゥオール氏は釈放された。

ヤルチュンタシュ氏は、CNR見本市業者に関する引き渡し裁判に勝訴して見本市センターをセルカン・トゥオール氏に渡すため、最高裁での裁判を優位に運ぼうと贈賄を計画。イスタンブル世界貿易センターの弁護士らへのボーナスと称してITO執行部から120万リラの支出を決定させた疑い。ヤルチュンタシュ氏は法廷での取り調べで以下のように供述した。 「裁判に勝ったら、争点となった市場センターを仲間のトゥオール氏に渡すというような話はない。トゥオール氏と弁護士のバルジュ氏の間でどんな話があったかは知らない。トゥオール氏とは、センターを譲るといった了解はなかった。会議所の弁護士の一部が違法な関係をもっていると聞いたが、誰からだったかは覚えていない。議会メンバーからだったと思う。」

■ 弁護士ボーナス

ヤルチュンタシュ氏の弁護士たちは「会議所から弁護士へのボーナスとして支払われた金も賄賂とされた。イスタンブル世界貿易センターの弁護士が受け取ったとされる金は、土地の値段が約50兆リラであることを考えれば、弁護士の最低報酬を下回るレベルだ。ヤルチュンタシュ氏は会議所経営陣の一人に過ぎず、独断でこのような決定を下す権限はない」と話した。

■ ディシリ氏との関係

一方、取調べでは公正発展党の元副党首シャバン・ディシリ氏の名前も挙がったことが明らかになった。化学系技術者のウイサル氏は取り調べ中、ディシリ氏と面識があるかを尋ねられた。ウイサル氏は「月収700リラ(1リラ=56円)で働いていて金銭的に苦しく、弁護士たちから金を借りたことがあった。友人たちからも借りた。これらの借金は返済した。レスル・ダルクランとは行き来するうちに知り合いになったが、シャバン・ディシリは知らない。議会には行ったが、本人に会ったことはない。イスタンブルでの裁判のことでダルクランと会い、内容について聞いた。その日に裁判に関する情報を渡したが、見返りには何も得ていない」と話した。

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( 翻訳者:湯澤芙美 )
( 記事ID:20510 )