イラン人宗教指導者、ワッハーブ派の拘束から解放される
2010年11月11日付 Mardomsalari 紙

110日間にわたりワッハーブ派の牢獄で囚われの身となっていたゴムのイスラーム神学校の宗教指導者が釈放され、その後イスラーム教国イランに帰国した。

 ゴムのイスラーム神学校で教宣員を務めていたホッジャトルエスラーム〔※宗教指導者の尊称〕のヤーセル・ハリーリー氏は、4ヶ月前にサウジアラビアで逮捕され、110日間に及ぶ拘束の末、イスラーム教国イランに帰国、〔第8代イマーム・レザーの妹が埋葬された〕聖なるファーテメ廟を訪ねた後、アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーと面会した。

 ゴム・イスラーム神学校の教宣員を務める同氏は、ラサー通信とのインタビューの中で、次のように述べた。「私は、約4ヶ月前に単身でのウムラ(小巡礼)のために、イスラーム神学校運営センターから派遣されるかたちで、サウジアラビアに向かった。ところが《時の主》〔※お隠れの第12代イマーム・マフディーのこと〕の生誕日にあたるシャアバーン月15日〔ニーメイェ・シャアバーン、西暦7月27日〕に、私は妄想的な容疑をかけられ、過激なワッハーブ派の手によって逮捕されてしまった」。

 同氏は、ワッハーブ派兵士らによる一部の不当な取り扱いについて指摘し、次のように述べた。「今でも、ワッハーブ派信徒による拷問等の痕が私の体に多く残っている。あの時、私はシーア派信徒に対する彼らの不当な取り扱いを、実際に体験することになったのだ」。

 ホッジャトルエスラーム・ハリーリーは次のように加えた。「私がサウジアラビアで拘束されていた間、別のイラン人シーア派信徒が3人も捕らえられていた。そのうち1人はタフト市の検事であったが、彼は20日前に釈放された。しかし、いまだにイラン人数名がワッハーブ派に拘束されている」。

 同氏は、シーア派に対してワッハーブ派が厳しくあたる本質的理由について、彼らがシーア派を侮蔑し、弱体化させようとしているからだと指摘し、「私たちが〔牢獄に〕いたとき、何もしていなくとも、彼らはさまざまな心理的方法を使ってシーア派の弱体化をはかってきた。彼らはそうすることで、自らの存在を証明しようとしているだ」と語った。

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( 翻訳者:上山詩織 )
( 記事ID:20697 )