バスィージ週間に大軍事演習:ナグディー司令官がバスィージ週間のプログラムを説明
2010年11月16日付 Jam-e Jam 紙

「被抑圧者の動員」(バスィージ)機構長官は昨日、記者会見でアーザル月1日〔西暦2010年11月22日〕から始まるバスィージ週間のプログラムの詳細について説明した。

 モハンマド・レザー・ナグディー司令官は、バスィージ週間のスローガンは「バスィージ(動員)、ヴェラーヤト(指導※)、全方位ジハード」であるとし、「〔‥‥〕『バスィージ、モスク、コーラン』がバスィージ週間初日のタイトルである。〔‥‥〕この日には、国内2万カ所のモスクで『バスィージと全方位ジハード』展が開かれ、バスィージ隊員や地方の指導者たちによる文学作品や美術作品、学術作品などの文化的作品が展示される予定だ〔‥‥〕」と述べた。
〔※訳註:ヴェラーヤトとは、宗教指導者による信徒の「後見」「監督」「指導」という意味で、イランの現体制下では、ハーメネイー最高指導者によるイラン国民の指導のことを指す〕

〔‥‥〕

 ナグディー氏はバスィージ週間2日目のテーマは、「バスィージ、自信、学問的ジハード」であるとし、「この日のプログラムの中心は、全国の大学や研究機関である」と述べた。

〔‥‥〕

 ナグディー氏はさらに、バスィージ週間3日目は「バスィージ、建設、奉仕」と名付けられたと述べ、「この日には、国内で300の救貧計画が同時にスタートし、またスィースターンやコルデスターン、西アゼルバイジャン、南ホラーサーン、イーラーム、ケルマーンそしてホルモズガーン〔※〕の7地域で野戦病院を設置するなど、医療的社会奉仕が行なわれる予定だ。そこでは、医師たちによって検査や治療だけでなく、専門的、さらには超専門的な外科手術も行われることになっている」と付け加えた。
〔※スィースターンと南ホラーサーンはイラン東部国境地域、コルデスターンや西アゼルバイジャン、イーラーム、ケルマーンはイラン西部国境地域、ホルモズガーンはペルシア湾岸地域にあり、いずれも辺境地帯に位置している〕

〔‥‥〕

「100万人のバスィージ」による軍事演習

 「被抑圧者の動員」(バスィージ)機構長官は続けて、次のように述べた。
ガディールの祝日の夜には、100万人のバスィージ隊員による「命を投げ出してヴェラーヤトに忠義を尽くす者たち」と題された大軍事演習が、「ラッベイク・ヤー・アリー」(おお、アリーよ、あなたのご命令に従います)のスローガンのもと、国家防衛準備推進と防衛力強化、ならびにヴェラーヤトへの忠誠を再確認する目的で、全国各地で行われる予定だ。そしてその翌日のバスィージ週間4日目には、バスィージ隊員たちは各々の地域で集会を行うことになっている。

〔訳註:「ガディールの祝日」とは、初代イマーム・アリーが預言者ムハンマドから「ガディール・フンム」という泉で後継者に任命されたことを祝う日で、西暦2010年11月25日にあたる。また「おお、アリーよ、あなたのご命令に従います」の「アリー」は初代イマーム・アリーを指すが、同時にアリー・ハーメネイー最高指導者を暗に指しているとも考えられる〕

 ナグディー氏は次のように付け加えた。
テヘランでは、この集会はガディールの伝説を記念して、11万人のバスィージ隊員が出席するなかで挙行される。こうしたヴェラーヤトとの忠誠を象徴する行事に加えて、ジャムキャラーン〔ゴム郊外の参詣地〕一般地区でも、千人の俳優と数万人の市民が参加する新たな創造的試みが催されることになっている。つまり、ガディール・フンムの出来事が〔演劇風に〕再現され、バスィージがガディール〔の出来事〕の延長線上にあることが示される予定だ。

 「バスィージ、指導、炯眼」がバスィージ週間の4日目のタイトルである。ナグディー司令官は75ヶ所のバスィージ抵抗区、5カ所のバスィージ野営地、及び5カ所のバスィージ・スポーツクラブが開所されることを明らかにし、次のように述べた。「この日、今年から始まった全国バスィージ隊員による慈善活動によって、4818個の家財道具が集められ、基地周辺に住む恵まれない若い夫婦に配られる予定だ」。

 「被抑圧者の動員」(バスィージ)機構長官はバスィージ週間の5日目のプログラムについて、「バスィージ週間5日目のスローガンは、『バスィージ、待望〔※〕、力』と名付けられた。この日が金曜日であることから、全国各地で行われる金曜礼拝でバスィージ隊員による大集会が開かれ、各都市のバスィージ司令官らによる演説が行われる予定だ〔‥‥〕」と述べた。
〔※「待望」とは、お隠れの第12代イマーム・マフディーの速やかな再臨への期待・待望を指す〕

 同氏はバスィージ週間6日目が「バスィージ、若者、スポーツ」と名付けられたことに言及し、「この日には、3万人の大学生が全国にあるさまざまな山で登山を行い、西部国境地域ではバイクのラリーレースが行われる。また殉教したバスィージのアスリートの伝記本『天空の台の上で』のお披露目も行われる予定だ」と述べた。

 続いて同氏は、バスィージ週間最終日のプログラムについて、「『バスィージ、貞節、社会的健康』が今年のバスィージ週間7日目のスローガンだ。この日、全国のバスィージ協会で市民相談センターが運営を始める予定だ」とし、その上で「女性問題に関して、31の市民団体が運営を開始し、メディア記念祭『ヘジャーブと貞節』が行われる。さらに、大学教官バスィージや国防省の尽力により、国内の優秀工科大学9校で、最先端技術に関する展示会が開かれる予定だ」と続けた。

Tweet
シェア


関連記事(バスィージ長官「バスィージは必要とあらばどの場所にも馳せ参じる」)
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:石井健介 )
( 記事ID:20721 )