NATOリスボン首脳会議、トルコの要望含むミサイル装備「新戦略概念」で各国合意
2010年11月19日付 Radikal 紙


NATO加盟国の首脳らは、同盟の今後10-15年を形付ける新戦略概念を承認した。

21世紀におけるNATOの役割を表明した文書では、ミサイル防衛システムのおけるトルコの要求が受け入れられた。この文書では「住民と欧州全土を弾道ミサイル攻撃から守る防衛キャパシティを広げることが、共同防衛の基本要素だ」と述べられ、これが同盟安全保障の不可分原則に貢献することが強調された。

■オバマ米大統領からギュル大統領に特別な関心

ポルトガルのルイス・アマード外務大臣はNATO首脳会議の初日に関する評価を行い、「初日終盤での戦略的概念の承認に向けて、大きな歩み寄りが実現した」と述べた。

アマード外務大臣は、メディアに行った発表で、NATOの今後10-15年の将来像を決める新戦略的概念が承認されることを確信していると述べた。また、外交筋からメディアに漏れた文書によると、NATOがヨーロッパで構築を希望しているミサイル防衛システムについて、ドイツとフランスの間にあった不和も解決された。

この間、午後に行われた北大西洋機構会議には、NATO加盟28カ国の首脳らと、ヘルマン・ファンロンパイEU大統領、キャサリン・アシュトン外務・安全保障上級代表(EU外相)が参加し、その後、集合写真の撮影が行われた。集合写真の撮影後、バラク・オバマ米大統領がアブドゥッラー・ギュル大統領と腕を組み、一隅で3-4分ほど会話しているのが注意を引いた。

一方で、ポルトガルメディアで伝えられたニュースでは、NATO首脳会談が「歴史的」であったことが伝えられ、首脳会談の主役陣としてアブドゥッラー・ギュル大統領も指名された。

パブリコ紙は、NATO加盟28カ国の間で、バラク・オバマ米大統領、アナス・フォー・ラスムセンNATO事務総長、アンゲラ・メルケル独首相、ニコラ・サルコジ仏首相、デーヴィッド・キャメロン英首相、そしてアブドゥッラー・ギュル大統領を「主役」として強調した。同紙の解説では、「アブドゥッラー・ギュル大統領は、NATO内で非常に特別な国を代表している。東洋と西洋の間にあり、EUとNATOの関係を危険にさらすことを望まないトルコの、その地域で担う役割の重要性は日毎高まっており、このことからEU加盟候補であることをより真剣に考えるようEUに圧力を掛けている。複雑なバランスに配慮した、微妙な舵取りを行うトルコの政治にはただひとつ、越えられない限界がある:それはアメリカを怒らせない、ということだ」と述べられた。

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( 翻訳者:林奈緒子 )
( 記事ID:20731 )