ハーメネイー最高指導者:「反イスラーム主義戦線」は衰退しつつある
2010年11月16日付 Jam-e Jam 紙

イスラーム革命最高指導者のアーヤトッラー・ハーメネイー閣下は大巡礼団に宛てたメッセージのなかで、「今日世界では、イスラーム覚醒の波が拡大している。この事実は、イスラーム共同体に良き未来を告げるものである」と強調した。

 イスラーム革命最高指導者が大巡礼団に宛てたメッセージ全文は、以下の通り。

慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において

〔‥‥〕

 今日世界では、イスラーム覚醒の波が拡大している。この事実は、イスラーム共同体に良き未来を告げるものである。イスラーム革命の勝利と、イスラーム共和国体制の確立とともに、この力強き躍進が始まった30年前から、我が偉大なるイスラーム共同体は、止むことなく進歩を続け、種々の障害を取り除き、〔敵の〕塹壕を次々と攻略していった。

 抑圧主義諸国がイスラームに対して取った敵意に満ちた手口は複雑さを増し、そのコストも莫大なものになっていったが、それは〔イスラーム共同体が成し遂げた〕こうした進歩が原因なのである。

 イスラーム恐怖症を喧伝する敵の広範なプロパガンダ、イスラーム宗派間に対立を引き起こし、偏見を煽ろうとする慌ただしい努力、シーア派VSスンナ派、スンナ派VSシーア派といった偽りの敵対関係を作り出そうとする動き、ムスリム諸国間の分裂を煽り、対立を激化させ、それを解決不能な敵対関係に変えようとする企み、諜報・スパイ機関を利用して、若者の間に堕落と性的放縦を蔓延させようとする動き、これらは全て、イスラーム共同体が覚醒と名誉と自由に向けて着実に歩みを進めていることに対する、〔敵の〕焦りにも似た、混乱に満ちた反応に他ならないのだ。

 今日、30年前とは異なり、シオニスト体制はもはや無敵の怪物ではなくなった。また20年前とは異なり、アメリカや西洋は、有無を言わせぬ決定権を中東で振るうこともない。そして10年前とは異なり、核技術をはじめ、その他複雑な科学技術は、地域のイスラーム諸国民にとって、手に入れるには程遠い、伝説じみたものとは見なされなくなっている。

 今日、パレスチナ国民は抵抗の英雄であり、レバノン国民は単独で、ワラのように脆いシオニスト体制の威容を打ち壊し、〔2006年7月に起きた〕33日間戦争に勝利した。そしてイラン国民は、さまざまな頂点を目指す運動の旗手として、前線を突破する役割を担っている。

 今日、抑圧者にしてイスラーム地域における自称司令官、かつシオニスト体制の主要後援者であるアメリカは、自らアフガニスタンに作り出した泥沼状態に捕われている。イラクでは、同国人民にあらゆる犯罪行為を加え、孤立化しつつある。〔洪水の〕被害に遭ったパキスタンでは、これまで以上に、嫌悪の対象になっている。

 今日、2世紀にわたってイスラームの諸国民・政府を圧政的に支配し、彼らの資源を略奪してきた反イスラーム主義戦線は、自らの勢力の衰退と、ムスリム諸国民の勇敢な抵抗とを目の当たりにしている。

 そしてそれとは対照的に、イスラームの覚醒運動は、前進と深化を毎日のように続けている。

〔‥‥〕

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:留置彩加 )
( 記事ID:20775 )