レバノンのサアド・ハリーリー首相、イランを公式訪問
2010年11月28日付 Jam-e Jam 紙

レバノン首相、三日間にわたるテヘラン訪問でイラン当局と濃密な協議を行う見込み

昨日、サアド・ハリーリー氏がレバノンの首相として初めて、三日間の日程でテヘラン入りした。

 レバノン首相のテヘラン訪問は、レバノンにおける現在の緊張を緩和し、危機の発生を未然に防ぐための努力の一環と考えられる。なお、マフムード・アフマディーネジャード大統領が先のメフル月下旬〔10月中旬〕にレバノンを公式訪問した際、同大統領は同国の閣僚や、ヒズブッラーの指導者らをはじめとするさまざまなグループ・部族のリーダーらと会談している。

 サアド・ハリーリー氏は昨日テヘラン入りした後、サアダーバード宮殿のハーフェズィーイェ館で、ラヒーミー第一副大統領の公式の歓迎を受け、その後両者の特別会談がスタートした。レバノン首相に同行した同国の閣僚ら(7名の閣僚が同行したと言われている)も、今回の訪問でイラン側のカウンターパートとそれぞれ会談する予定だ。

 また、レバノン首相は訪問中、アフマディーネジャード大統領をはじめとする我が国の当局者らとも会談する予定となっており、第一副大統領事務所長によれば、我が国の産業施設の視察も同氏の日程の中に組み込まれているという。

 サアド・ハリーリー首相による初のイラン公式訪問が重要なのは、元首相でサアド・ハリーリー氏の父親であるラフィーグ・ハリーリー氏暗殺に関する国連の調査をめぐって、レバノン国内で緊張が高まりつつあるためである。

 ラフィーグ・ハリーリー暗殺事件調査法廷は列強の影響下にあり、一部のヒズブッラーのメンバーがこの事件に関与していたかのように演出しようとしてきたと言われている。

 その一方で、レバノン・ヒズブッラーの指導者であるサイイド・ハサン・ナスルッラー氏は、ヒズブッラーに対するこうした嫌疑を強く否定しており、またサアド・ハリーリー氏もテヘラン訪問直前にイラン国営通信とのインタビューのなかで、「我々はヒズブッラーを、ラフィーグ・ハリーリー暗殺事件に関与したとして非難しているわけではない」と指摘している。

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( 翻訳者:石井健介 )
( 記事ID:20821 )