乞食を装った占い師、民家で盗みを働く
2010年12月07日付 Jam-e Jam 紙

中央(マルキャズィー)州の農村の民家に占い師を装い上がり込み、盗みを働いた2名の乞食が警察の追跡を受け、うち1名が逮捕された。

 容疑者らは、乞食を名乗っては人々の家に上がり込み、その後家にとりつく霊を追い払い、家族に降りかかる問題を解決するとの口実で家主を騙し、詐欺を行い、その上高価な金品などを奪っていた。

 先週、一人の男性がアラーク県の警察を訪れ、占い師に騙され金品を奪われたとする訴えを起こした。被害者の男性は、事のいきさつを警察にこう話した。

「昨日午後、玄関のチャイムがなったのでドアを開けると、年配の男が立っており、物乞いをしてきた。彼のために食事を持ってきてやり、一緒に話していると、彼は私の家庭問題に気付き、自分はプロの占い師だと名乗りはじめ、私の人生に降りかかっている呪いを解くことで、家庭状況を改善することができると主張してきた」。

占い師、実は窃盗犯

 被害者の男性は「占い師を信用し、家に上げた。占い師の男が言う通りに、私は数時間、〔男が通された部屋とは別の〕一室で、男が祈りの文句を唱え、霊を家から追い払うのを待った。その後占い師は悪霊退散と幸運の祈祷の報酬として、5万トマーン〔約4000円〕を受け取り、家を後にした」と述べた。

 男性は続けて、「占い師が出て行った数分後、たんすの中にしまっておいたお金や妻の貴金属が盗まれていることに気付いた。慌てて家を飛び出し、占い師を探したが見つからなかった」と述べた。

容疑者から浮かび上がる数々の余罪

 警察は被害者から得た情報をもとに、窃盗犯の占い師のCGを作成、犯人逮捕へ向けた捜索を続けた。そうした中、2名の占い師の男がサルバンド・シャーザンド郡にある農村の家々を訪れては詐欺を働き、さらには家の財産を盗んでいたとの情報が入ってきた。

 容疑者逮捕へ向けた捜査が続けられる中、容疑者2名のうち1名は、先に窃盗の容疑で訴えられていた男と同一人物であることが判明した。かくして容疑者のアジトを割り出し監視した結果、先週末、年配の男を逮捕した。

 占い師の男は取調べで、サルバンド・シャーザンド郡の家々で数十件の詐欺と窃盗を行っていたことを自供した。

 中央(マルキャズィー)州治安維持軍社会問題担当副長官のラフィーイー大佐は、以下のように述べた。「占い師に対して行われた取調べで、彼とその友人はキャラジに住んでいること、毎週シャーザンドの農村に行っては、乞食の恰好をして占い師を名乗り、人々を騙しては高価な金品などを奪っていたことが判明した」。

 この報告によると、容疑者は司法の命令により、拘置所に送られた。逃げた共犯者の逮捕へ向けた捜査が続けられている。

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( 翻訳者:加藤祐大 )
( 記事ID:20914 )