キプロス共和国外相、トルコのEU加盟交渉に厳しい発言
2011年01月10日付 Hurriyet 紙

ギリシャ側キプロスは、キプロス問題の解決策が見出されないかぎり、トルコのEU加盟を承認しないと、厳しい警告を行なった。

キプロス共和国のマルコス・キプリアヌ外相は、国営放送で会見を行ない、「トルコのEU加盟の承認だけでなく、加盟交渉の継続も妨害する」と述べた。

キプリアヌ外相は、「誰もトルコに忍耐の限界を強いるべきではない、キプロスかEUかという選択を押しつけるべきではない」という(トルコ政府の)警告に返答した。キプリアヌ外相は、キプロス問題の解決とEU加盟は切り離せないとするトルコのダヴトオール外相の発表に対し、「我々はキプロス問題の解決の見返りとして、恐喝によってトルコがEU加盟を成し遂げることを許さない」とも述べた。

さらにキプリアヌ外相は、何れにせよトルコの加盟交渉は困難な状況にあり、交渉の継続を望むのならまずはじめにキプロス問題と向き合うべきであると述べた。また「EUと国連に加盟している国(=キプロス)に、軍隊を駐留させておきながら、トルコが国際法を持ち出してくるのは矛盾している」と述べた。

欧州委員会は、11月に発表した評価レポートにおいて、キプロス(共和国)との関係改善問題において進展が見られないという点でトルコを批判している。

キプリアヌ外相は、火曜日に行なわれるドイツのアンゲラ・メルケル首相の訪問に言及し、ドイツは過去に分断された経験のある国なので、キプロス統合の必要性をよりよく理解してもらえるだろうと述べた。

ギリシャ側キプロスとトルコ側キプロスの間の交渉はここ30カ月にわたって続いているが、トルコ側にあるギリシャ系住民の財産に関して議論が起き停滞してしまった。潘基文国連事務総長は、二者間の行き詰まりを解消すべく1月26日に二国の首脳とジュネーヴで面会する。

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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:21149 )