「醜悪」カルスの「人類愛の碑」、もらいうけます―2市が名乗り
2011年01月13日付 Hurriyet 紙


エルドアン首相が「醜悪」と評したカルスの「人類愛の碑」について、イズミル県カルシュヤカ市と、ネヴシェヒル県ハジュベクタシュ市がもらい受けたいと名乗りをあげた。

カルシュヤカ市のCHP系ジェヴァト・ドゥラク市長は、ムフタファ・ケマル地区環状道路とビュレント・エジェヴィト通りの間にある空き地に、このサイズの彫像をおく計画をしていたと語り、カルス市長に公式文書で要請をしたと述べた。

ジェヴァト・ドゥラク市長は、環状道路の脇に「自由の碑」を建てる計画があるとし、「カルシュヤカ市には以前に作られた彫像や記念碑をもっています。この地区を、文化芸術センターにする計画です。カルスの「開発規制地区(SİT bölgesi)に作られたこの彫像については、もし当該の市と作製した芸術家の許可が得られ運搬が可能であるなら、わが市としては、市議会の決定も得たうえで、ここに運んでくることを考えています。その決定をし、お知らせもしました。カルス市側も、積極的に受け入れているようです。芸術家がどう考えるかも大事です。大型トラックでここへ運び、改めて組み立てるつもりです。取り組みを始めています。特定の人や団体とは関係がありません。芸術と芸術家のためにやっていることです。」

「(この像を作製した)芸術家のメフメト・アクソイ氏は、この彫像の完成を願っており、自分たちの提案に感謝すると述べた」というドゥラク市長は次のように続けた。

「アクソイ氏は、彫像の運搬は難しいといっています。しかし、トルコの東の端にあるこの像を、西の端に運ぶことは可能です。それにより、兄弟愛を強調することができます。彫像そのものについて、どうこういうつもりはありません。どんなものか、私自身は知りません。人によって受け止め方は様々でしょう。(私たちがやりたいことは)そこにある作品を守ることです。壊すのではなく、守るのです。カルシュヤカ市では、3カ月前に彫刻シンポジウムを開催しました。国内外から彫刻家を招き、彼らの作品12点をカルシュヤカ市で展示しています。彫刻があれば、その前に立ち止まる人がでてきます。それはとても自然なことです。カルスの彫刻をここに運ぶという提案は、市長と作製した芸術家の決めたことです。運搬さえ可能なら、そのつもりです。メフメト・アクソイ氏のような芸術家の作品なら、誇りをもって展示します。私たちは、彫像を探していたところなのです。5つ6つの候補作もきていました。決定を待っているところです。」

■ハジュベクタシュ市も希望

ハジュベクタシュ市のアリ・ルザー・セルマンパクオール市長は、問題になっている彫像がもし撤去されるなら、これをもらい受けたいと希望しており、それを文化観光省にも伝えた、と述べた。

「ハジュベクタシュ市は学問、科学、文化、友愛の首都である」と語るセルマンパクオール市長は、「この彫像がハジュベクタシュ市にある「人類愛の碑」を完成させることになることから、もしカルスでそれを撤去するのなら、わが市に運びたいと思っている」と述べた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:21167 )