イラン核問題6カ国会議、結論でず
2011年01月23日付 Milliyet 紙


トルコがホスト国を務め、イスタンブルで行われたイランの核協議は結論がでず、欧米諸国のイランに対する態度が厳しくなる可能性がある。イランの核兵器開発を主張するP5+1各国(アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシア、ドイツ)の代表は、EUのキャサリン・アシュトン外事代表の議長の下、金曜日からチュラアン・サライを会場に、イランのサイード・ジェリーリー核問題担当官と参謀幕僚たちと協議を行った。アシュトンEU外事代表は燃料の交換については、イランが所有する3000キロ以上の低レベル濃縮ウランのうちの2800キロと、40キロの高レベル原料を国外に送る方向での提案に関し、ジェリリ担当官から望んだ答えを得られなかった。会議では次の会議時期も明らかにされなかった。

キャサリン・アシュトンEU外事代表は昨日の会議終了後の会見で、イランは建設的な会議のための準備が整っていないと語った。アシュトンEU外事代表は「我々は早急な解決のために柔軟な考えでイスタンブルへ来ました。しかしイランは協力に向けた準備が整ってないようでした。イランが、その核計画が平和的利用のためだけであることを証明する事が最重要課題なのです」と語った。アシュトンEU外事代表は問題を外交的方法で解決したいと述べ、「解決の門戸はまだ開いています。あとはイランにかかっています。もうイランの一歩を待つしかないのです」と述べた。

■「共通の理解が必要だ」

イラン国家安全保障最高評議会書記長、兼、核問題担当官のサイード・ジェリーリー氏はそれ以上に非常に長く、厳しい会見を行った。会議が成功し、建設的なものであるためには共通の理解の下行われなければならないと強調した。ジェリーリー担当官は、「共通の理解がないのに議論は進展しない。協力のためには諸国家の権利を尊重しなければならない。平和的な核エネルギーは自明の権利だ。こう言っているのは私たちではありません。NPT(核拡散防止条約)です」と語った。サイード・ジェリーリー担当官は権利を無視する事は共通の理解からかけ離れていると主張し、次のように続けた。「国際社会を我々の施設に何度招待した事か。ヨーロッパにある200以上の核施設について国際社会は何かしているのか。イスラエルに核兵器を与えたのは誰だ。これについて少しでも調査がなされたのか?」

■イスラエルへの言及

ジェリーリー担当官は、核兵器の放棄、核拡散防止、平和的核エネルギーに関しいつでも協力をする準備があると述べ、「今日、残念ながらいくつかの国々は、他国の平和的な核計画のために安全措置をとる権利が自分たちにあると考えている。ある国を邪魔するためにイラン人科学者に攻撃をしており、ウイルスで攻撃すると言っている。イランの核活動全てはUAEKの監視下で行われています。彼らは何の権利があってこのような事をしているのか」と語った。ジェリーリー担当官はイランに制裁を適用した国々がイスラエルに関しては全く消極的だと指摘した。

■3度目の試み

イランが欧米の大国と2009年に行った最初の合意を放棄したことにより、去年トルコとブラジルが調整に加わった。イランはトルコとブラジルと共に署名したテヘラン合意に低レベル濃縮ウラン1200キロをトルコへ送り、その代わりに西洋諸国からエネルギーと医療分野で使用する120キロの燃料を受けとることを受け入れた。しかしこの合意もアメリカに認められず、すぐ後に国連安全保障理事会がイランに対する新制裁を承認すると、関係は非常に緊張した。イランとP5+1各国の会合は12月にジェノバで再開されたが、成果はあげられなかった。

■「わが兄弟ダヴトオール外相もこの考え方に賛成している」

ジェリーリー核問題担当官は、彼が「大切な兄弟」と言及するトルコのアフメト・ダヴトオール外相もイラン同様共通の動機に賛成していると述べた。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:21243 )